秋雨と金木犀、そして書けない言い訳(?)

 昨日から金木犀の香りがします。いつもより少しだけ遅いかな。そして今日は雨が降っています。仕事で忙しくフロアからフロアを飛び回っていると汗ばむほどですが、外に出ると確実に空気の温度は下がっています。秋がきたんだなあ、と、傘を差さずに駅までの短い距離を歩きながら思います。
 ELPのことを書こうと昨日から取り組んでいて、ほぼ書き終わったんですが、昨日はどういうわけか気持ちがネガティブで、読み返してみたらけっこう辛辣な内容。で、結局ペンディングにしました。主旨は変わりませんが、もうすこし考えてから完成させてアップします。
 今は部屋に「四部作」のグレッグのサイド(アナログだと1枚目のB面)を流しています。賛否相半ばする本作ですが、僕は初期の名作とは違った意味で愛聴しています。パンク全盛期に発表された大物のレコードは、発表時メタメタの酷評、今も継子扱いというものが多いですが、そういうものを愛せるのが年期の入ったロックファンの醍醐味(?)です。3人の個性がもろに表に出たソロサイドもなかなかチャーミング(カールのソロ作が意外にいい)、グループの2曲はなんだかんだいっても代表作ですね。問題は音楽性そのものの「賞味期限」が(本当のスタンダードになるには)ちょっと短かったことかも知れません、、、、って、いかんいかん、どうも辛辣になってしまう。訂正します。「展覧会の絵」とか「トリロジー」とか、大好きでした。うーん、調子出ないなあ、なんだろう?今ELPと相性悪いのかなあ?というわけで、すみません、もう少し冷静になってから書き上げます。
 今日の最後はポール・マッカートニーの「Through Our Love」。アルバム「Pipes Of Peace」のラストに収録されているこの曲は、あんまり有名ではありませんが、ポールらしい切ないメロディー、センスのいいアレンジの佳作です。アルバムそのものも、どこか秋を感じさせる落ち着いたもので、この季節になると思い出したように聴き始めます。金木犀の香りのように、秋を運んでくるようです。
 もしかしたらこの雨が咲いたばかりの金木犀を散らしてしまうかもしれません。花の命も降る雨も僕には変えられませんが、もう少しだけ、この香りの中を過ごしたいなあ。Pipes of Peace