ローリング・ストーンズ 東京ドーム2014

 行って参りました。ローリング・ストーンズ日本公演、東京ドーム。今回僕は3月4日、6日の2回行きましたが、当然ですがよかったです。初日終了後「キースの調子が悪かった」という話が出ていたんですが(実際に観に行った友人たちからもそういう情報がありました)僕が行った2日程ではそういう感じではなく、元気でした。花道走っていたし、笑顔だったし。キースの機嫌がいいとホッとしますよね(笑)。4日は2曲めの「You Got Me Rocking」の出だし間違えていましたが(2曲めの頭で間違えることが多いですよね)、6日は大丈夫でした。
 以下、思い出せるまま。
 3月4日
 ・この日のオープニングは「Start Me Up」
 ・ 上記のとおり、2曲めの頭でキース思いっきり間違え。8年前もそうでした。お約束?
 ・毎回変わるセットリスト、この日には「Angie」演奏してくれました。キースが弾くアコギが素晴らしかった。
 ・ファン投票での選曲は「Silver Train」超渋い!センスあるなあストーンズファン。そしてこの曲でミック・テイラーさん登場!以後数曲でギターを弾いてくれました。
 ・ そのテイラーさんのハイライトはもちろん「Midnight Rambler」。この曲は凄かった。ロニー、キース、チャーリーもよかったですが、最高だったのはもちろんミック・テイラー。ビグスビー付きレス・ポールをクランチ程度に歪ませ、圧倒的でした。そしてジャガーのほうのミック、それに張り合うかのようなボーカルとハープで応戦。久しぶりに「インタープレイ」を堪能しました。
 ・ この日のキースは「Slipping Away」と「Happy」。「Slipping Away」ではミック・テイラーもさんかして、なかなかテクニカルなバック演奏を披露してくれました。
 ・ メンバー紹介、コアメンバー以外も大喝采。ボビー・キーズ、リサ・フィッシャーも大人気。キーボードの人、生き返ったカール・マルクスかと思ったらチャック・リーヴェルさんでした(笑)。
 ・ リサ・フィッシャー姐さん、「Gimmie Shelter」間奏では花道を練り歩き中央ステージまで行っての大熱唱。もちろん大喝采
 ・ ところでそのセンターステージ。何回かメンバーが訪れお客さんを煽っていましたが、結局最後まで演奏はせず。そこにいるときはなぜかキースもロニーも持っているギターを弾きませんでした。なんか契約上の制約でもあるの(笑)?
 ・ アンコール1曲め「You Can’t Always Get What You Want」では洗足学園の合唱隊が参加して、スタジオバージョンを忠実に再現してくれました。ミックから「フレッシュメン・シンガーズ!」と紹介されていた合唱隊、ビジョンに映ったメンバー、可愛い子が多かったです(笑)。
 ・ そして終演までミック・ジャガーはずっと動いていました。ギター弾き語りをするときだけです止まっていたのは。本当にずっと走っていました。信じられない。70代の動きじゃないです。それはメンバー全員に言えますが。
 ・ ちなみにこの日開演予定時刻18時30分に対して開演は19時少し前。終演は21時。
 
 3月6日
 ・この日のオープニングは「Jumping jack Flash」。
 ・2曲めは4日と同じく「You Got Me Rocking」キース、出だし(たぶん)間違えませんでした!
 ・この日は「Ruby Tuesday」を演奏してくれました。キースはアコギを弾いてくれましたが、これが曲の冒頭で少しトラブったらしく、少しの間ギターは聞こえず、ビジョンには歌っているミックの後ろでスタッフになにやら指示をしているキースのシリアスな表情が映っていました。
 ・この日のファン投票は「Respectable」本当にこれを選んだファンのセンスはすごいや。そして、もうみなさんご存じのとおり、この曲にゲストとして布袋寅泰さんが参加しました。その後のネットでの評価は賛否あるようですが、上背も華もある布袋さんは場違いな印象はなかったです。基本的には3コードの曲だったので違和感もなかったし。ちゃんと自分の音色とフレーズで参加していたのは好感が持てました。曲の終了後はメンバー全員と握手して和やかな雰囲気でしたが、演奏中はどちらかというとロニー寄りで、キースの邪魔をしないように気をつけている感じがしたのが面白かったです(笑)。
 ・この日のキースコーナーは「Slipping Away」と「Before They Make Me Run」この日は大好きな「Some Girls」から3曲も聴けました。欲を言えば「Far Away Eyes」も聴きたかったなあ…。
 ・「Midnight Rambler」は4日以上のテンションでした。もちろんミック・テイラーさんも熱演。
 ・ アンコールの2曲はどちらもエンディングのアドリブが長めで、最終日らしい盛り上がりでした。特に「Satisfaction」、曲が終わったと思ったらチャーリーがいくぶん遅めのビートを叩き始め、他のメンバーがそれに唱和するような「一瞬ジャム」が聴けました。本当に短いものでしたが、嬉しいギフトでした。
 
 つくづく感じたのが、このバンドの不思議な持続力。僕は初来日以来、来日するたびに観に行き、すでに10回以上彼らのコンサートを観ています。彼らだけを考えたら、それなりに年齢相応という部分はあります。ですが客観的に見れば、実年齢やキャリアからは想像できないようなエネルギーと「華」を感じました。
 そしてもちろんミック・テイラー!事前情報で一緒に来ることはわかっていましたが(そして50周年コンサートの模様なども知っていましたが)、本当にスペシャルなプレゼントでしたよ。彼がリードギターを弾く「ストーンズの「Midnight Rambler」生演奏」を直に行くことが出来たなんて今でも信じられません。一昨年Wowwowで放送された「50周年コンサート」ではまだお互い気を使っているという感じでしたが、東京ドームではすっかりバンドとして馴染んでおり、いい意味での「張り合う感じ」が窺えました。最後のあいさつもテイラーさん含めた5人だったし言うことありません。
 8年前に来日したとき、僕はこのブログに書いた感想で「次も必ずある」(これが最後の来日にはならない)と書きました。短いインターバルで実現する、全国回るなど、外れたこともありましたが、本当にあのときが最後にはなりませんでした。しかもミック・テイラーを同行してのツアーで。本当に、このバンドに僕達の常識や憶測は通用しません。平均年齢69歳のバンドがロックンロールの限界をまた広げた、そんな気分です。だから僕は心からこう言いたいです「ありがとうストーンズのみんな。最高のコンサートでした。また会いましょう待っていますよ!」と。