It was 25years ago today

 1990年の3月5日。
 僕は東京ドームでポール・マッカートニーのコンサートを観ました。その後来日のたびに複数回行くことになるポールのコンサート体験の最初の一夜。
 この日のことは今も鮮明に憶えています。電車が会場最寄り駅に着くときの「杉は水道橋」というアナウンスを聞いて、身体が震えだしたことも憶えています。客電が消えた瞬間ドームに鳴り響いた「A Hard Day’s Night」のイントロ。そしてそこから「The End」までの至福の時間。僕は5日のほか、9、11、13日の合計4回行きましたが、本当に至福の一週間でした。このときは「ポールを観られるのもきっと最後だ(だって、ポールももうすぐ50歳だもの)」と思っていました。プログラムもその当時までのポール「オール・ザ・ベスト」的なものでしたし。それなりの感慨を持ってステージを観ていました。この年の秋に発売されたライヴ盤「Tripping The Live Fantastic」や関連シングルはその後数ヶ月聴き続けました。ドーム収録の曲では「この大歓声のなかに自分の声も混じっている!」と、ヘンテコな感激までしていました。本当に「これが最後」と思っていたんです。
 それから25年。70歳を超えたポールが、また来てくれます。昨年のことがあるのでいろいろ思うところはあります。それでも嬉しい気持ちに変わりはありません。僕は東京公演の2回分チケットを取れました(4月25日は残念ながら未入手)。前回からのインターバルが短いのでレパートリーに大きな変更はなさそうですが、ポールですからきっとなにか嬉しい選曲を用意してくれているに違いありません、というか、そう願っていますよ(笑)。
 よく考えたら、僕ももう、初来日してくれたときのポールの年齢を越えてしまっていました。ビートルズを聴き始めてからもすでに40年近くになっています。すごいなあ。ローティーンで知ったものを愛して、そのまま人生を歩むことができなのは幸運なことだと思っています。ずっとポールを好きでいてよかった。4月が楽しみです。

Tripping the Live Fantastic

Tripping the Live Fantastic