ザ・コレクターズのライヴに行って参りました!

 昨日(9月21日)、ザ・コレクターズのライヴを観てまいりました。会場はF.A.D.横浜。この日がツアー初日、ニューアルバムも出たばかり、僕自身彼らのライヴを観るのは初めてでしたので、個人的にも期待しつつの参戦でした。
 ライヴは2時間。オープニングは「レッツゴー!」のかけ声も眩しい「TOUGH」でスタート。セットリストは新作「言いたいこと 言えないこと 言いそびれたこと」の曲を中心に(ファン歴の浅い僕でも知っている)代表曲がバランスよく配置されたという感じ。代表曲はかけ声、手拍子や振付(?)もみんな一緒に盛り上がっていました。
 演奏は完全4ピースで、当然ですがとても上手。ファッションも含めてモッズテイストは満載でしたし、洋楽イディオムが横溢するその音楽性も含めて、僕には馴染みやすいものでしたが、一方で独特の歌詞の世界がCD等で聴くよりも生々しく、毎度のことですが「ライヴのマジック」を肌で感じることができました。
 上に「ファン歴が浅い」と書きましたが、バンドの名前は20年以上前から知っていましたし、ザ・フー関連の書籍などで加藤ひさし氏の文章なども読んでいましたので、決して遠い存在ではありませんでした。それがつい数年前まで真面目に聴いていなかったのは、なんとなく(ジャケットや、彼らを取り巻く雰囲気が)「スカしたモッズ・バンド」のように感じられて勝手に「僕には縁がないな」と思い込んでいたからです。ふとしたきっかけで真剣に聴く機会を得て、今ではライヴに行こうと思い立つほど好きになったんですが、昨日のライヴは、その音量、演奏、ステージでの佇まいも含めて、心から「好きだ!」と言えるものでした。
 なによりも、加藤ひさし氏の声!CDで聴いているときもいいなあすごいなあと思っていたその声は、ライヴではその何倍も、というか別次元の魅力で、あの「捻くれた前向きさ」とも言えるような歌詞の世界を、これ以上ないようなレベルで「リアルタイムで生み出して」いました。ものすごく説得力がある声、そして言葉。なんでもっと早くちゃんと聴かなかったんだろうと後悔するほどでした。
 ライヴ終盤は「たよれる男」「NICK! NICK! NICK!」(感涙!)そして新譜の事実上タイトルナンバー「Tシャツレボリューション」。世情騒然たる昨今ですが、その大きな一区切りのこの時期に、この曲を聴けたことを神に感謝したいです。アンコールは「恋はヒートウエーヴ」そして「僕はコレクター」。画竜点睛とはまさにこのこと。こういうカッコよさ、こういうメッセージが今こそ必要とされているのではないかと、思わず大上段な書き方になってしまいましたが、そんな書き方も、きっと昨日会場にいたファンのみなさんなら肯いてくれるのではないかな。僕は本当に感動しました。
 昨日はツアー初日、僕は初体験なので気づきませんでしたが、新曲の演奏はこれからこなれていくのでしょう(MCで加藤ひさし氏もそんなことを話されていました)。実は僕は、11月の東京公演のチケットも予約済みです。これから2ヶ月、全国を回ってのツアーで、新曲がどれだけ練られていくのか、それを目撃することが今から楽しみでしょうがありません。

 追記:昨日の会場を埋め尽くしたファンのみなさん、全員すごくオシャレでした。バンドのTシャツを着ている人も多かったですが、そうでない人もみんなセンスがよかった。服装のどこかにユニオンジャックをあしらっている人がとても多かったです。なんとなくそうなるなんじゃないかなと予想して、僕もユニオンジャック柄のスニーカーを履いていったんですが、元がただの「さえないオヤジ」だったので、違和感のみが際立ってしまいました(笑)。
 追記2:新曲(そして名曲)「Tシャツレボリューション」に触発されて、Tシャツ買いました。カッコイイ、可愛らしいデザインのものがたくさんありましたが、僕は大好きな「NICK! NICK! NICK!」のものを。まさにこの曲、そして「Tシャツレボリューション」こそ、今聴かれるべき、歌われるべき曲だと思います。