トンデモ本大賞2005行ってきました

 6月4日(土)千代田公会堂に「トンデモ本大賞2005」を観に行ってきました。
 トンデモ本、あるいは「トンデモ」という概念そのものについては、もうずいぶん浸透していて説明不要かと思いますが、この催しはその本家本元「と学会」が主催する「前の年に発表された中で、最もトンデモな本を選ぶ」というものです。一昨年から独立した催しとなり、今年で3回目。もちろん3回連続の参加です。妻からは毎年「また変な集まりに行くのね」と暖かい言葉をもらってます(笑)。

 この催しは、中心となる「トンデモ本大賞作品候補」の紹介と投票の他に、いろいろな企画があって、僕のような好き者にはたまらない。毎度のことですが、約4時間の長丁場をずっと大笑いしていました。有り体に言ってしまうとオタクの集まりなんだけれども、単なるオタ話ではなく、本当の意味での知性を感じるものでもあります。僕自身は、自分はオタクではないと思っています。それは「俺はあんなやつらの仲間じゃないよ」という気持ちではなく、「俺程度の薄さじゃ、とてもオタクなんて自称できない」という気持ちです。まあ、モノがロックならちょっとはイケルかな?と思いますが(笑)。この催しも、ある意味とても「濃い」集まりではありますが、意外やアニメやマンガのネタは相対的には少なめ、ただ、話の端々にひょいと顔を出すので、そういったバックグラウンドを持たないとツラい、という感じです。それよりもむしろ、壇上の(と学会であるという以外は社会的な立場や年齢等バラバラの)人たちがみな、「この世に偏在するおかしなもの、トンデモなもの」を「愛してやまない」、そしてそれを「語らずにいられない」という強烈な指向性を持っているように感じられて、それが僕のような人間を惹きつけるのだと思います。好悪は誰でも語れますが、愛しつつツッコミを入れるという態度は、大人でないと不可能でしょう。大人でよかった。

 こういう批評精神を持った行動やその集団は、すぐにまわり(反「と学会」の人たちも含めて)が「権威」にしてしまう危険性があるので、司会の唐沢俊一氏がオープニングで話されていたように「シャレですから、笑っていただければけっこう」という態度が一番いいのかもしれませんね。
肝心の今年度「トンデモ本大賞」に輝いた本ですが、それは「と学会」のサイトで御確認ください。僕もこの本に投票しました。大賞を獲得したこの本は、ノミネートされた中では最も書店で見かける頻度が高く、その骨子自体はちょっとありきたりのものなので、どんなものかな、と正直期待していなかったのですが、いやはや、あんなにすごい本だとは・・。山本弘会長のツッコミも最高潮で、会場も爆笑とともに、時おり歓声まで上がるという盛り上がり。書籍の紹介で歓声が上がるなんて、前代未聞なのでは?!

 ここでは、と学会ゆかりの同人誌などの物販があり、毎年何冊も買い込んで帰るのですが、今年もバンバンやってしまい、本当の目的だった「絹と立方体」が買えなくて(売っていたらしいのだが、気がついたときには売り切れていた)、おまけに会場に流れていたBGMがなかなか面白くて、そのCDを買おうとしたときには財布の中身が足りなくなっていたという不始末で購入できず仕舞い。それだけちょっと心残りでした。でも、来年も行くぞー!