王道と私道

 今日は休日出勤。まあ、9時前に出て3時過ぎにアガれるようなものでしたけど。梅雨だというのによく晴れて暑い1日。行きのiPodは、定番中の定番、ビーチ・ボーイズSummer Days(And Summer Nights)」その他、夏っぽい感じのベタだけど珠玉の名曲たち。「Summer Days」は、20ウン年前に初めて買ったBB5のレコードなんです。「Pet Sounds」より愛着がある1枚です。最後は戦意高揚の「Getcha Back」。
 単なるヒットグループじゃないんだ、サーフィンやホットロッドではないBB5が重要なんだ!と主張され始めてから、考えてみればもう15年以上(「Pet Sounds」日本での初CD化からはもう17年か)経って、今やBB5といえば、ロックイノベーターの「プロジェクトX」みたいな扱いですが、やはり初期の、あの極上のヒット曲の魅力は格別です、というか、ポップスファンにとっては、理屈抜きでしょ。少なくとも僕にとってはBB5のヒット曲とFAB4のヒット曲は同じくらいすごいものです。ちなみに「Help Me Rhonda」はもちろん「Summer Days」収録のシングル・バージョンで決まりですね。
 
 帰りは真昼の日差しが照りつける中マリオ・ミーロの「Epic3」。暑すぎてけだるい午後には、なぜかこれを聴きたくなります。
 セバスチャン・ハーディーはなにかピンとこなくて、僕にとってはイマイチ(ジャケットデザインはもっとイマイチ)なんですが、マリオのソロであるこのレコードは、わりと愛聴しています。プログレっぽくもあり、ちょっとラテン的な感じもあり(サンタナをねらったか?)、ジャズロックフュージョン)的なところもあり・・、どの要素も、その分野の名作には及ばないんですが、この作品はこれでいいという気にさせてくれる、なんというか、「味のある」レコードですね。
 こういうレコードは、なんとなく飽きがこなくて、結果的に長く聴くことになってしまいます。レコード全体の印象は必ずしも夏らしいものではないのですが、僕にはこれもこの季節に聴きたくなるレコードの1枚です。「Mary's Theme」の、あく抜きしたサンタナみたいな曲調とギターが、なぜか夏に欠かせません。あくまで「僕の夏」にですが。Epic III