あなたの暮らしに音楽をどうぞ

 さっきcrayolaさんのブログに行ったところ、ビーチボーイズNHKのある番組に出ていたという内容がアップされていました。僕はその瞬間「しまった!あれは本当にBB5だったんだ!」と絶叫してしまいました。実は僕は、その番組表を見ていながら、あのビーチボーイズのわけないだろうとタカをくくって観なかったのです。こうやって人生の大切なものって失うんですね(笑)。
 僕が彼らを聴きだしたころ、ビーチボーイズといえば「海とサーフィンとクルマ」というイメージで捉えられていました。そのころから比べると、今のBB5はすっかり、その存在にふさわしい尊敬と愛情を得ていますね。いやいや、いいことです。かつては「Pet Sounds」すらほとんど廃盤状態だったんですから、今の状態の方が正常に決まってます。
 初めて聴いたのは「Summer Days」でした。本当になんの予備知識もなく、偶然中古盤で入手したそのレコードを、かなり長い間聞き込みました。よかったです。僕のBB5のイメージは、まさに世間のそれと同じだったんですが、「これはなんか違うぞ」と思いながら聴いていました。
 「California Girls」ももちろんですが、その他の曲どれも魅力的でした。「Then I Kissed Her」や「Girl Don't Tell Me」そしてもちろん「Help Me Rhonda」。あのころ(毎度のことですが20年以上前です)はフィル・スペクターとブライアンの関係、ビートルズに対するライバル意識、絶頂期に向かいつつあるブライアンの創作欲なんて知るよしもありませんでしたが、そんな知識やイメージは関係なしに(ついでにいえば海も女の子も関係なしに)、BB5は魅力にあふれていました。
 今では70年代のものも含めてほぼ全作品を聴いていますが(「Surf's Up」「Sunflowre」「Love you」とか大好きです)、BB5で1枚と問われれば、僕にとって最初の出会いとなったこのアルバムを挙げます。いや、そんな個人的な思い出なしでも、間違いなく傑作でしょう。今夜のラストは「And Your Dreams Come True」。この美しいアカペラコーラスを聴きながら、おやすみなさい。