家族の団らんと切ない歌声

 今日は休み。なんですが、普段観られない「にほんごであそぼ」「ピタゴラスイッチ」が観たくて8時に起床。1日のんびり過ごしました。午後はドレミちゃん、イヌと、初めて「家族そろって」散歩に出ました。午後はちょっと曇りがちでしたが、楽しいひとときでした。特にイヌは、午前中もパンを買いに行くのにお供したので、1日2回も外に出られて弾けてました(笑)。
 さて、そんな1日の日記で取り上げるのもナニですが、、、ルーサー・ヴァンドロスの「Dance With My Father」です。
 正直に言いますと、僕の持っている彼のオリジナル・アルバムはこれ1枚です(編集ものは持っていました)。名前もどんなミュージシャンかも知っていましたが、若干「守備範囲外」だったため、あまり聴いていなかったんです。「Dance With My Father」は偶然タイトルナンバーを聴く機会があり、感動して思わず購入したものです。
ルーサーのような正統派シンガーの最近のレコードで、聴いていて「うーん」と感じてしまうのが、デジタルビートを基本にしたアレンジと歌唱の相性(の悪さ)です(あくまで主観です。ブラック系に疎い者の意見としてお読みください)。キャロル・キングの最近のレコードでも思ったのですが、現代的なリズムアレンジがどうしても主役の歌(と、その人の歴史も含めたキャラクター)とピッタリ合わなくて、「無理をしている」というふうに思ってしまうんです。「Dance〜」にもそういう曲があって、聴いているとなにか据わりが悪い気分になります(ダメなできという訳ではないですよ)。
 でも、僕がこのレコードを購入するきっかけになったタイトルナンバーは、演奏の現代的処理が最小限(?)で、ルーサーのボーカルともよく合っていて、自然に聴けます。詩の内容は幼かった時の家族の幸福、その後の両親との思い出という、ある意味「定番」の感傷的なナンバーで、「もう一度お父さんと踊れたら・・」という決めのフレーズも「予想どおり」の曲ですが、ルーサーの歌声が、この曲に命を吹き込んでいます。本当に、泣けます。優れた歌手が良い曲を歌う、それだけで十分だ、という見本のような曲です。少し前の「世界の車窓から」という番組(テレビ朝日)で、ルーサーのものではありませんでしたが、この曲が使われていて、久しぶりに繰り返し聴いているのです。
 このレコードは、結果的に彼の遺作となってしまいました。病気のためだったらしいとのことで、残念なことです。歌の内容そのままの思いを、ファンの人たちは抱いているんでしょう。僕はそんな人たち程の思いはないのかも知れませんが、大切に聴きたいと思います。さてさて、ドレミちゃんもいつの日かこんな思いをしてくれる日がくるんでしょうか?10年くらいしたら、口きいてくれなくなったりして(笑)?DANCE WITH MY FATHER