この歌声でこの値段!

 今日は久しぶりに昼休みにレコ屋に行きました。あーっ!なんかちょっと行かなかったあいだにニール・ヤングケイト・ブッシュスティービー・ワンダーも新譜が出てる!おまけに「バングラディシュのコンサート」まで(それもCDもDVDも)再発されてる!今日は見かけなかったけど、フィオナ・アップルもアルバム出てるらしいし。今までの僕なら総ざらいだったんですが、ご存じのとおり(笑)、今はお小遣いが少なくなっていますので、そんなわけにいきません。結局今日はすべて見送り。ジョンのベストもまだだし。変わったなあオレも(泣笑)。まあ、正直あまり辛くはないです。理由が理由ですから。どうせぼつぼつ買うでしょうから、お小遣いと相談しながらゆっくりいきましょう。
 というわけで新譜はスルーしましたが、手ぶらで帰るのもナニなので、中古盤を眺めて、最終的に2枚購入しました。ジョー・ジャクソンの99年発表「Symphony no.1」とヴァン・モリソンの95年もの「Days Like This」。ジョー・ジャクソンの方はまだ聴いていないので後日じっくりと書きます。実はけっこう好きなんですこの人。
 で、今部屋にはヴァン・モリソンが流れています。いいです。70年代までの活動が余りに偉大で、80年代以後の活動が霞んでしまっている人ですが、こうして最近(といってももう10年前ですが)のレコードを聴いても、ある意味まったく変わらずに素晴らしい音楽を聴かせてくれます。R&Bをベースにしたアレンジ、くつろいだ感じの曲に極上の歌声が響く、ちょっと聴くと「耳に心地いい」ものですが、試しにヘッドフォンをつけて目をつぶって耳を傾けたら、これがどこまでも沈んでいける深さでした。「Astral Weeks」あたりを引き合いに出して減点主義的に聴いたらこの良さはわかりません。それではもったいないです。
 この人、15年以上前でしたか、引退するだのなんのとひと騒ぎあったことがありましたが、引退されなくてよかったですよね。昨日書いたルーサー・ヴァンドロスもそうですが、素晴らしい歌手であることはなんとすごいことだろうと思います。
 突然思い出話ですが、ずっと昔、部屋で「Last Waltz」を聴いていたとき、隣の部屋にいた母が急に「これ、誰が歌ってるの?」と訊いてきたことがありました。それはヴァンが歌う「アイルランドの子守唄」で、そう教えると「こんな風に歌うと、全然違う感じに聞こえるね」と言った後少し間をおいて「・・いいねえ、このひと。良い声だねえ」と続けたことがありました。母はロックにもブルースにも無縁の人間でしたが(僕の聴く音楽の殆どを「うるさい」というような人間です)、ヴァンはそんな母も唸らせる才能を持った人なんだなあ、と感心したのを憶えています。
 今日は新譜を諦めたかわりに、かえっていい買い物ができました。この素晴らしいアルバムが、中古で840円!ものすごく得した気分です。
 今週も忙しく、来週は輪をかけて忙しい(出張あり)。でもいつものことですが、金曜の夜はゆっくりできます。極上の歌声に包まれていい気持ちです。来週もがんばろう。それではみなさま、おやすみなさい。よい週末を。

Days Like This

Days Like This