ビートに抱かれて(笑)

 今日の南関東(僕が住んでいる地域)は暖かかったです。どれくらい暖かかったかというと、今年始めてスーツの上にジャケットもコートもなしで通勤できたくらいです。一応用心してベストも着ていたのですが、いらなかったな。僕の職場の隣席、「クリスマスきらい」「同じアーチストのコンサートに複数回行くのに理解がない」女性(通称Eちゃん)は「冬大嫌い・春大好き」な人で、だから今朝など「こんな陽気になってうれしいでしょ」とフったら「ええ、もちろん!」と満面の笑顔で答えてくれました。昨日の雨風でも桜は散っておらず、いい感じの1日でした(まあ、ずっとオフィスでデスクワークでしたけどね)。
 昨日はずっと家でピアノを聴いていました。その日にどんな音楽を聴きたくなるかというのには波のようなものがあって、日によって違います。昨日はつまり、ピアノが欲しかったようで、日記に書いたグルダ以外にもクラシック(アシュケナージとか、そのへんの有名どころ)やジャズ(エヴァンスとパウエル。両極端かな?)、そしてキース・エマーソンのピアノソロアルバム「Emerson Plays Emerson」(これは話題になりませんが、なかなかの秀作です)といったところを聴いていました。音楽スタイルや奏法に共通点は特にないので、やっぱり一番の要因は「ピアノの音色」だったのでしょう。そういう日もあります。
 で、今日はどうかというと、ずばり「ビート」でした。今日の中心は僕にしては珍しいヒップホップ系。「Mash Up Radio HIP HOP VS ROCK vol.1」と「Rock Phenomenon」。
 ヒップホップ方面は、年齢的に(笑)乗り遅れたような感じで、興味はあれども「どれ聴いていいのかわかんない」状態の僕ですが(こう見えても同世代の人間としてはDJものとか聴いている方なんですけどね、シーン全体を見回しているとはとても言えないです。そんな40代多いよね。誰か『おじさんにもわかるヒップホップ入門』とか出して!)、先日偶然外盤屋で見つけたこれは、なかなか楽しめます。
 ヒップホップ系の音楽でサンプリングというのは基本ですが、今日聴いた2枚は、そのサンプリングネタが、ロックの名曲なんで、僕のような「ロックファンのオヤジ」にもあんまり抵抗や疎外感(笑)なしに聴けるのです。元ネタを全部知っているわけでもないですが、ベテランアーチストの曲だったりすると、いきなり身体が反応して面白いです。
 上記2枚には、どちらもゼップの曲がネタとして登場しますが、「Mash Up」の方は、へえ、こんな曲をと思うような選曲で、僕のような「オールド・ロックマニア」には新鮮です。
 上にも書いたとおり、ヒップホップについては、音楽もそうですが、シーン全体に「お約束」が多くて(ロックも外から見たらそうかな)、少し聴いたくらいでは全然入ってけないのですが、このアルバム聴いていると、ネタがわかるのでそれを面白がっているうちに、知らず知らず聴きこんでいけます。そうすると、今までいくぶん単調に感じていたビートが、必然性をもって鳴っているんだとわかってきます。するとこれが気持ち良くなってくる。不思議なもんです。月曜日は大体iPodのボリュームは「大」気味ですが、今日はいつもよりさらに大音量でトバしました。なんかちょっと若返った感じ(笑)。こんな事考える事自体「オヤジ」なんですけどね(苦笑)。

Rock Phenomenon

Rock Phenomenon