月刊プレイボーイ2006年6月号

shiropp2006-04-29

 今日行った本屋で「月刊プレイボーイ6月号」を買いました。今月の特集が「ビートルズ・イン・ジャパン」だったからです。今年の6月になると、ビートルズの来日からちょうど40年になります。それを踏まえての特集ですね。来日騒動のドキュメンタリーの部分については、すでに知っていることも多かったんですが、興味深かったのが「来日記者会見完全収録」という記事。
 これも概略はとても有名で、日本の記者とFAB4の噛みあってなさ加減が今ではほんのり楽しいものですが、今回の記事は「世界初のビートルズのコンプリート日本記者会見」だそうです。確かにこれを読むと、日本人記者とロイターの外国人記者が時々交代して質問をしていることや、日本人記者の質問とそれに対するメンバーの答えに対して、外国人記者が大爆笑という様子などもくわしく描かれています。僕がこの記者会見で一番印象的な「大人になったら何をしたいですか?」「今のはジョークか?僕たちは全員大人だ」というやりとりも、細かい部分まで再現されていて興味深かったです。石坂敬一内田裕也・浜田哲生3氏による座談会は内容よりも3人が並んだ写真のインパクトで「お腹いっぱい!」な感じでグー。
 後半の「各界50人に訊く21世紀版ビートルズのベスト」は、わりと普通な結論で逆な意味でビックリでした。でも「Revolver」が2位だったのは嬉しかったです(まあ、どれが何位でも好きなんですけどね)。
 この「各界50人」は回答が掲載されていて、それぞれ「へえ、この人がこういう選択か」と興味深く読めます。驚いたのは中村とうよう氏で、曲のベスト5が「Yesterday」「Let It Be」「Hey Jude」「Michelle」「In My Life」というもの。僕は正直、氏の音楽に対する若干高踏的な立場は好きではなかったのですが、これを読んで一挙に好感をもってしまいました。なかなかここまで言えませんよ。
 僕が尊敬する(そして、説教された事もある)松村雄策さんは「これは確固たるものではなく、本日ただいまのベストである」とコメントして回答しています。つまり、定番の回答などない、その時々で好きな曲やアルバムは変わるし、その選択には常にちゃんと実感を持って説明が出来る(それくらい、彼らの作品はどれも好きなんだ)ということですね。たくさんの人がそれに首肯くと思います。
 萩原健太氏も回答していて、コメントに「(こういう設問を仲間内で話していても)あれがいい、これがいいと言い合っているうちに、少なくともビートルズ名義の楽曲に関しては全曲いい、と。そういう結論にしかならないものだ」と書いていますが、これがもう、ファンの気持ちをきっちり代弁していると思います。
 全体としてものすごく新鮮だったわけではなかったこの特集ですが、このアンケートが読めたことで、僕は大満足です。