親孝行娘

 また音楽の話でなくてすいません。
 昨日の夕方からドレミの体調が不安定に。いつもはどれだけ熱があっても食欲と元気はあったんですが、ぐったりとだるそうにしています。で、突然大泣きを始めて、しばらくぐずったあと、、、吐きました。
 授乳期に母乳を吐くことはありましたが、いわゆる「嘔吐」は初めてです。これはさすがに慌てました。結局10時過ぎまで数回に渡って吐き続け、苦しそうにしていました。ただ下痢や発熱といった症状はないのと、麦茶程度なら飲むので、救急車を呼ぶのは控え、一晩様子を見る事に。案の定数回夜泣きで起こされましたが、そのたびに麦茶を少量飲むと落ち着いて寝入ってくれたのでそのまま朝まで過ごしました。
 朝は比較的元気(?)で、朝食のパンもいつもよりは少なめですが自分から口に入れ、落ち着いています(おかしいことに、熱は今朝の方が高めでした)。実は今日、僕にも妻にもはずせない仕事が入っていました。いつもなら看病を引き受けてくれる母は今日から用事で実家に泊まりに行くことになっていて、そちらもだめ。父はもともとそういうことができないので、結局僕が休んで看病する事になりました。朝から自分の職場を含めて数ヶ所に電話を入れ、今日の仕事の変更や現場での対応など、指示やらお願いやらをして、なんとかかんとか休める事に。事情が事情だけにみんな協力的でした。つくづく僕は恵まれています。
 病院に行って出た診断結果は「風邪がお腹にきたんでしょう」とのことで、胃の薬、解熱剤、嘔吐止めの薬が処方されました。小さな子どもを父親が連れているというので目立ったらしく、ドクターにも看護士さんにも、受診に来ていた別の患者さんにも「どうしたの?大丈夫?」と話しかけられました。薬をもらいに病院の近所の薬局に行った時は、薬剤師さんから「こんな小さいお子さんに嘔吐止めの処方がでるなんて、お辛いでしょうね、お大事ね」ととても優しく言葉をかけてもらいました。家族が病気になるとちょっとしたことで感動してしまいます。
 日中は比較的元気で、食事もとり、お昼寝もして、テレビを観たり絵本を読んだりして過ごしていたドレミですが、ママ(妻)が帰ってきたら緊張の糸が切れちゃったのか大泣きになってしまい、そのまままた少し吐いてしまいました。今夜は食事はとらず、泣き疲れたのか今は寝ています。
 本当の事を言うと、僕の仕事は今日を境に比較的楽になるので、明日だったらなんの支障もなく休めたはずだった。あと1日ずれていたら、と頭をよぎらなかったと書けばウソになります。でも、家族であれこれ相談していて、とりとめもなく状況の整理をしていたときにふと思ったのは「これが1週間前だったら、もっと大変だった。先週の後半や今週の前半では、僕の疲れが取れていなかった。週末は、はずせない用事で外出していたし、、、」。
 そう考えると、ドレミがこの時期に具合が悪くなったのは、なんだかパパの都合に合わせてくれたみたいに感じられます。もしかしてそうなのかも?もしかしてけっこう親孝行娘?そう考えたら、1日休むくらいなんとかしよう、という気持ちになりました。僕の職場は、本当に幸いな事に、こういう事についての意識が高く、なんとか1日くらいは穴を空けられます。こういうときに不利益を引き受けるのがパパの役目だろう、なんて柄にもなく考えちゃいました。今回のことで、うちの家族の間で流行った言葉は「ドレミには病気になる権利がある。大人の都合ではなく、自分の都合で具合が悪くなる権利がある」です。ほんと大人を振り回してくれる娘ですが、1日一緒にいて、何かあると両手を伸ばして「パパ、パパ」と言ってくれるドレミを見られたのは、素晴らしいご褒美だったなあ、と感じます。