ベートーベンはのだめに足向けて眠れない(笑)

 昨日買った「Love」ですが、今日は行き帰りと昼休み、ずっと聴いていました。正直なところ、聴く前のもやもや(こういう作品を、オリジナル作品のリマスター前に、大々的に宣伝して出すことはどうなんだろう)はありますが、今はもう少し穏やかな気持ちで聴いています。街の雑踏の中から聞こえてくるビートルズナンバーにも反応するこの体が、反応しない訳はありません。音質もよくなり、これ自体にあまり反感はありませんでした。ただ、もうちょっと考えながら聴いてみたいと思います。ものがサーカス(ちょっと乱暴な表現かな?)のサウンドトラックだからなのか、中期から後期の作品が多い印象ですね。そして、浮遊感というか幻想的な演出をする際に登場するジョージの諸作品の質の高さには改めて驚きです。とまあ、もう少し聴きながら考えたいと思います。
 というわけで今日は軽めの話題で少々。
 僕はドラマをめったに見ないんですが、今「のだめカンタービレ」だけは見ています。そんなにまじめにではありませんが。原作のマンガは割と好きで読んでいたんですが、今やってるドラマ、登場する役者さんの見た目があまりに原作のビジュアルを裏切らないんでかえってびっくりですね。ストーリーはというと、基本線では原作どおりかな?僕はちょっとはしょり過ぎかな、と思う部分もありますし、RSオケ結成の話など、ちょっとこれは、なんて思う部分もありますが、まあ気楽に楽しんでします。それに、ドラマの性格上BGMがクラシックだから、それも楽しめます。
 で、エンディングの「Rhapsody In Blue」ももちろん大好きなんですが、意外だったのはオープニングがベト7だったこと。原作にももちろん出てくるので間違ってはいませんが、まさか番組の「顔」として持ってくるとは思いませんでした。だって一般的な知名度では絶対「英雄」には負けるでしょ?原作に忠実にするなら、Sオケデビューは「英雄」だったわけだし(ちなみにこの回のエピソード、曲が変わっちゃったんでなんだか締まらなかったなあ、個人的には)。
 ただこの曲、クラシックに詳しい人、ベートーベン好きな人にはものすごく支持率高い曲で、僕も過去何回クラシックファンの友人にこの曲の良さについて説かれたかわからないくらいです。実際僕も大好きです。なかなか聴く機会がないだけで、聴けばきっとみんなその魅力に気づくだろうなとは思っていましたが、まさかここで登場とは!?
 少し前にレコ屋のクラシック売場に行ったら、大音量でベト7が鳴り響いていました。その数日後に別のクラシック売場に行ったら、やっぱりこの曲が流れていました。ついに来たか!?恐るべし月9!まあ、どんなきっかけであれ、いい曲が人の耳に届くのはいいことでしょう。今年はモーツアルトで幕を開け、このままいくのかと思っていたところに意外な伏兵という感じですかね(かわいそうなショスタコービッチ)。
 今聴いているのはカール・ベーム指揮ウィーンフィルのベートーベン交響曲7番。70年代初期の録音なので、最近の若いファンにはテンポがどうとか演奏のスタイルがどうだとか(主にネットで)言われてますが、どっこい大名演だと思います。しばらく前に買ったベームのベートーベン交響曲全集は、輸入盤とはいえ5000円をきる値段で、小さなCDボックス見ていると、なんだか感慨に浸れます。中学生でクラシック聴きだしたばかり、まだ自由にレコード買うこともままならなかった自分に教えてあげたい気分です。「君があんなに聴きたがっていたあの名作はね、30年後にはこんなに小さく、こんなに安くなって、音は良くなっているんだよ」と。きっと信じてもらえないでしょうね(笑)。