クラプトンのコンサートに行ってきました(12月5日)

 昨日(5日)エリック・クラプトンのコンサートに行ってきました。場所は日本武道館。1階席東側でしたが、ステージからは比較的近い席でした。僕の真後ろに、小学生の男の子2人とそのご両親が座っていたのにちょっと驚き(最近のベテランのコンサートでは珍しくないですけど、クラプトンではあまりないのでは?)。つい先日新譜(J.J.ケールとの)が出たばかりですが、僕は未聴のままコンサートに行きました。この人の場合、もう新譜を聴いていないからどうこう、というものではないですね。
 この人のコンサート、もう何回目だか。来日のたびに行っています。ファンなんだから当然と言えば当然なんですが、不思議と「感激していつまでも忘れられない」というものではないんですよね。もちろんつまらないというわけではないんです。つまらなければ行かないですから。楽しめるし、感動する瞬間もある。でも、なにか、どこか「!!」というのとも違う、どうにもいいようがない「もどかしさ」をいつも感じているんです。僕がクラプトンのコンサートに行きだしたのは、「Behind The Sun」のツアーからで、つまりこの人が「トレンディ路線」になってからですから、よけいそう感じるのかもしれませんね。比較するべき「レイドバック時代」はレコードでしか知らないんですが。
 今回のバックバンドはドラム、ベース、キーボード2人、ギターがクラプトン以外に2人、そしてコーラス女性2人という、変則的ながらシンプルな編成でした。オープニングはなんと「Tell The Truth」と「Key To The Highway」。ギターの1人がデュアンばりにスライドをかき鳴らしますが、若いのかフレーズがちょっとメタルしていて微笑ましかったです。もう1人のギタリストは左利きで、おじさんには左利きギタリストはみんなジミに見えてしまうんですが(笑)、こっちの彼はずっとオーソドックスなブルースのフレーズを弾いていました。
 さてさて、コンサート全体の印象ですが、今まで観た彼のコンサートの中では、格段にカジュアルな感じで、それだけ僕好みではありました。中盤の、たった1人、アコースティックギターでブルースを歌うところなど、さすがの貫禄でした。
 ただ、今度は逆に「食い足りない」という気持ちになってしまいました。今回のバンドではまだあんまりツアーをやってないのかな?調べていない(昨日はプログラムも買いませんでした)ので断言できないんですが、演奏のこなれ具合がまだちょっとカタイかなあ?という印象も持ちました。「Layla」の、あの後半のピアノパートに入る前のブレイクなど、タメているのか演奏が中断してしまったのか一瞬迷ったほどでした(これは武道館の音響のせいがあるかも)。それとギターが3本というのは、ドンピシャ決まるときと「うるさい!」と思うときがはっきりしていて、そのへんでも僕はもうひとつという気持ちになってしまいました。勝手な言い分ですが。
 でもでも、これだけ悪そうなこと書いておいてナニですが、昨日のコンサート、「Motherless Children」演ってくれたので、すべて許します(笑)!3本のギターが一番生きたのもこの曲でした。3人が全員スライドで「あのフレーズ」を弾きだしたときの感激は格別です。この曲を生で聴いたのは初めてだと思います。これは本当によかった。ドラムのチューニングがずいぶん固めで、他の曲ではカンカンと重みに欠けていたのが、この曲ではばっちり決まっていました。もう、この曲が聴けたから、すべて許します。甘いかな?それにしても声の張りといい、ギターのフレーズといい、少しも衰えていないクラプトンにも、改めて驚きます。この調子ならまだしばらく元気に活動してくれますね。次回の来日も行きますから、今度は「Have You ever Loved A Woman」と「Father On Up The Road」お願いしますね。でもまたバンドメンバー交代してたりして(笑)。

461 OCEAN BOULEVARD

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