「Love」のドキュメンタリー番組(Wowwow)観ました

 昨日(4月20日)Wowwowでビートルズの「Love」についてのドキュメンタリー番組がオンエアされました。どんなものかと思ったら、「シルク・ド・ソレイユ」のプレミアまでの進行とシンクロする構成で、あの「Love」の音楽がどのように出来ていったかというものでした。
 このコラボレーションの発端や完成までの経緯は、ファンにはもう有名なものですが、実際にジョージ・マーティンと息子さんのジャイルスがアビイ・ロード・スタジオで説明するところは、なんだかんだいって僕には興味深かったです。ジャイルスが「父が守ってくれたのでやり遂げられた」というようなことを話しているのを聞いて、ビートルズに関わる事の大きなプレッシャーが実感できました。彼は彼で大変だったんでしょうね。僕みたいに批判的なファンも多いですからね(笑)。
 番組では、マッシュアップを完成させる複雑な作業を逐一解説するのではなく、「シルク・ド・ソレイユ」の舞台の中でどのようにビートルズが生かされていったかという視点から解説もされていて、それが僕には新鮮でした。僕にとっての「Love」はビートルズの作品としてのみ考えていたんですが、番組では実際の舞台も多く紹介されていました。これは僕には大収穫、というか認識を新たにしました。やはり実際の舞台を見る事で、この作品の真価がわかるんだと思いました。番組では舞台の演出に合わせて楽曲や音が決められていく過程もあり、僕が思い込んでいたよりもずっと舞台と音楽が密接に結びつき、また相互に触発されながら成長していったことがわかります。「While My Guitar Gentley Weeps」で、どのテイクを使うか、どのようなアレンジにするかで、関係者の間に論議があったことなど、本当に興味深く、また携わる人間の真剣さ、そしてビートルズに対する愛情がわかってよかったです。ジョージ・マーティンがストリングを指揮する場面は、名場面でした。
 ビートルズファンとして一番驚いたのは、スタジオでの会話を再構成して、舞台演出に使用したというところ。ステージ上に4人のシルエットが登場し、それが話しをするんです。これは感動しました。実際に舞台を観たら、ここだけで涙が流れてしまいそうです。それから「Hey Bulldog」の「音入り映像」が観られたのも収穫です。これは確か「Lady Madonna」のビデオクリップだったはずで、それにちゃんと音をはめていました。
 今回の番組を観て、僕は自分が今回のプロジェクトに対して抱いていたネガティブな思いが大分薄れました。もちろん「先にやることが、、、」というところは譲りませんが(笑)、それでもちゃんとした作品だということはわかりました。さあ、あとは実際に舞台を観るだけですね。さすがにラス・ヴェガスまでは行けませんから、来日を待ちましょう。

LOVE (通常盤)

LOVE (通常盤)