楽しいけどちょっとだけ疑問(笑)

 Mix CDってご存知ですか?僕も最近までよく知らなかったんですが、いわゆる「DJもの」を指すらしいです。いろいろな曲をDJが自分のセンスで選び、繋いで行くもので、選曲と繋ぎ方、その流れが作品の質を決めているようです。なんて偉そうに書いていますが、僕もあんまり深く知っているわけではないです。ちょっと前に偶然知り、面白くて何枚か立て続けに聴いているという感じ。
 こういうものはヒップホップ系のアイテムであることが多いので、ソウルやR&B、ジャズが選曲の中心になるものがままあり、そういうものは聴いていてとても楽しいです。知っている曲が登場するとはっとするし、知らない曲でも繋ぎ方が絶妙だったりすると実に痛快。たいがいノンストップで60分とか70分とか延々続き、目一杯曲が繰り出すので、ロックに慣れた身には新鮮で楽しいです。 
 調べてみるとMixCDには、アーチストやレーベルがプロモーションのためにプロのDJに依頼して作成する(つまり、パーティやラジオでのオンエアを目的としている)ものがあるようで、たくさんの曲の使用は、そういう目的で許可されているようです(中にはブートもあるらしいですが)。どうりで、僕の持っている何枚かのMixCDには裏面に「For Promotional Use Only」とクレジットされています。僕の手元の数少ないものだけでも、さまざまな時代、ジャンルの音楽が登場しますから(JBばかり立て続けに繰り出すものとかあって、聴いていると燃えます)、その膨大な曲の使用はやっぱりそういうパブリシティ方面でのフォローがないと実現しにくいんでしょうね。そういうことなら理解できます。
 ところがそうなると別の疑問が。「なぜこれがお店で買えるのか?」(笑)。確かにCDには上記のような注意書きがありますが、それを僕は普通にCD屋で買ったんです。まあ、いくぶんマニアックなお店でですが。価格はどれも1500円から1800円と行った感じ。安いでしょ。CD本体には価格表示とかはないことが多いです。どうなってるんだろ?僕が買った店では、たくさんのMixCDが売られていました。これはどういうことなんでしょう?もしかして、けっこうヤバヤバな話なのかなあ?
 今日紹介したいのは、僕が持っている数枚のうち1枚。「IT'S POP」という作品。ミックスしたのはDJ Komaという人で、日本人らしいです(解説書がないので詳細わからなかったんですが
公式サイトがありました)。これがすごい。冒頭いきなり「Yesterday Once More」!びっくりしていると次は「Woman」!。3曲目は「Alone Again」!。全体を通して聴くと、いくぶん80年代のものが多い印象になりますが、とにかく有名な曲のオンパレード。「Let’s Dance」とか「Girls Just Wanna Have Fun」とか「Black Night」とか「Getcha Back」とか、もう出てくる出てくる。ちなみに上記の曲、全部オリジナルアーチストです(笑)。これをクルマでかけていたら、同乗の妻が「私でも知ってる曲ばっかり」と言ったくらいですから、相当のものです。
 で、この中に、なんとビートルズが登場するんです。「All You Need Is Love」が!ほんとよ。ちゃんとあのイントロがあってワンコーラス流れます(ちなみにそのあと、ノンストップでスティービーの「My Cherie Amour」に続きます)。こういうの、ダメなんじゃなかったっけ?ドサクサ?それとも「Love」から後はオッケー?うーん、一応このアルバムにも「プロモだけよ」という内容のクレジットはあるんですけど、、。実際はどんなものなんでしょう?
 流しているととても楽しく、また、けっこう勉強にもなる(ソウルのクラシックは知らないものが多いので、いい曲があると曲名とアーチスト確認しちゃいます)んですが、なんだかちょっと怪しい(僕の理解が間違ってるのかなあ?)MixCDでした。