ジョンに助けてもらった日曜日

 昨日のこと。
 実は昨日日記をアップするつもりで文章を書いていました。それは昨日買ったローリング・ストーン日本版の「スラムに囲まれたヒンズーの聖地」という特集記事についての批判的文章で、主として執筆陣(特に日本人の写真家)の、現地に対する無知で無礼な態度といかにも自分を一段上に置いたようなスタンス(サブカルチャー人種特有の、危険な地域で活動できる自分は一般人よりもエラい、というようなものいい)を批判したものでした。が、書いているうちにヒートアップしてしまい、ものすごく長くなってしまいました。おまけになんだか完結していない感じで、考えたすえ、これは没にしました。読み返してはいませんが、あのままアップしても読んだ人が不愉快になるだけで共感はしてもらえなかったでしょう。没で正解です。結局、元の文章を1割くらいに縮め、内容も少し柔らかくしたものを書いて、SNSの方にアップしました。
 ところがどうもその「ヒートアップして書いた」気分が抜けなかったようで、寝ていると文章を推敲している夢を見るし、どうも気持ちが晴れません。せっかくの日曜日、ドレミやコピと遊んでいてもなんとなく気持ちのどこかが引っかかってしまって、十分楽しめません。
 午後になってちょっと1人で外出する用事があったので、気分を切り替えようとiPodで気ままにいろいろ聴いてみました。レッチリグリーン・デイ、スーザン・ケイグル、クラプトンやゼップ、JBやジャクソン5Tレックスニルヴァーナビートルズなど、いろいろ聴きましたが、どうもしっくりきません。結局あんまり気持ちに整理がつかないまま帰路に。
 ニック・ドレイクを聴いて少しほっとしたそのとき、ふっと「ジョンを聴いてみよう」と思い立ちました。不思議な事にそのときまでまったく思い浮かばなかったんです。iPodのホイールをくるくる回し、選んだのは「ジョンの魂」。この時はもう、まったく迷いませんでした。あの重い鐘の音に続いて始まるジョンの叫び声を聴いたとき、僕はこの1日半抱えていた気持ちの引っかかりが取れていくのを実感しました。歌詞がどう、曲想がどうではなく、ただジョンの声が、僕を助けてくれました。ジョンを聴き始めた時は、ちょうど最寄り駅を降りて家まで歩き出したところだったんですが、それから約15分、家に着く頃はすっかり気持ちが落ち着いていました。自分でも不思議ですが、本当です。
 先日風邪で寝込んだ時はポールを聴きました。今回の変な気持ちの時はジョンを聴きました。結局、僕はそういう人間なんでしょうね。いや、言い換えます。僕のようなファンにとって、ジョンやポールは、かけがえのない存在なんだということ。久しぶりに「ジョンの魂」と正面切って相対しましたが、やっぱり僕には、なくてはならない作品です。
 今は日曜の夜。明日に備えてゆったりしているところです。流れているのはジョンの「ヌートピア宣言」。それなりにアップテンポの曲もあるんですが、全体的にはメローというか、バラード的な作品ですね。「Out The Blue」が大好きな曲です。いつも思うんですが、「I Know」はもろ「Hey Jude」ですよね(笑)。
 さて、先週はほとんど半分しか出勤できませんでした。今週は実をいうと、歓送迎会が2つもあるという、大変な週です。無事乗り切って、来週末を迎えることができるでしょうか(笑)?それはともかく、みなさまどうぞ、いい1週間でありますように。おやすみなさい。

Plastic Ono Band

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