あまりの怖さに長文になっちゃいました(笑)

 最近関東地方は夏のように暑いです。梅雨入り前に真夏の気分です。ところで夏になると怪談やらホラーものやら、テレビでもやり始めますね。僕は今でこそそういうものは全然信じなくなってしまいましたが(と学会関連イベントとか行ってるくらいですから)、子どものころはUFOも幽霊も超能力もみんなまとめて信じていました。夏休みに見る、そういう番組は、こわいのに(僕は大変な恐がりで、子どもの頃は真っ暗な部屋では寝られませんでした)とても惹かれる存在でした。で、見て、こわくて眠れないんです(苦笑)。以前書きましたが、日野日出志の恐怖マンガがものすごく怖く、夜になると思い出して1人布団の中で怯えていましたっけ(笑)。音楽もちょっとこわそうなのは、聴けばドキドキするのですが、なぜか聴いてしまって怖がっていました。今でも憶えているんですが、中学生のころビートルズの「Blue Jay Way」がとても怖くて、好きじゃありませんでした(でも聴いちゃうんですよね。今は怖くないし、嫌いでもないです)。
 イタリアにゴブリンというバンドがいます(実は今もいるのかどうか僕は知らないんですすみません)。70年代に活躍したいわゆる「ユーロ・プログレ」「ユーロ・ロック」のバンドは、日本では80年代くらいから人気が高まり、イタリアのバンドではバンコ、ニュー・トロルス、オザンナ、PFMなどが有名でした。ゴブリンは、「ユーロ・ロック」というカテゴリのみで考えると、上記のバンドやフランスのアトール、ドイツのタンジェリン・ドリーム、カンなどよりもバンドの評価が少し落ちるんですが、たぶんこのバンドこそ、「それとは知られずに、最も聴かれている」バンドであることは間違いないと言えるでしょう。なにしろこのバンドの代表作というのは、あの「サスペリア」のサントラなんですから。
 今回、ゴブリンが紙ジャケになって、「サスペリア」も日本盤が再発になりました。僕も入手しました。ナニを隠そう、このサントラを買うのは2回目です。1回目は高校生のころ、文化祭でやるお化け屋敷(笑)用のBGMに使う音楽を探していて、これなら怖いんじゃないかと思って買いました。当時の僕はお小遣いがあんまりなかったので、安い輸入盤を買いました。で、聴いてみたら・・・これがもう怖いのなんのって(笑)。1曲目は誰でも聴いたことがある「あのアルペジオ」の曲で、これだって十分怖い曲ですが、アルバム全体聴いてみたら、1曲目が一番聴きやすかった!2曲目以降は、もうとんでもない内容でした。確かにバンドで演奏しているわけですが、もう普通のバンドの曲ではありません。
 普通どんな怖い映画の音楽でも、一応は単独で聴けるものか、「不気味なムード」程度のものですが、このサントラはもう、映画の怖さがそのまんま(映画以上かも)音楽として噴出したような、形式もなにもない恐ろしいものでした。おまけに僕が買った輸入盤(なぜかフランス盤)は、他の外国盤では嗅いだことがないような不気味な匂いがして(ほんとよ)、視覚聴覚嗅覚と3拍子揃った(?)怖い代物でした。これを聴かせた友人はみんな一様に「怖い!」と言っていたので、僕だけの印象ではないはずです。その後今日まで、たくさんのレコードを買い、いろんな形式、内容の音楽を聴きましたが、怖さという点でこのレコードに勝るものはありません。これに比べたら「TubuLar Bells」はビバルディの「春」です(笑)。今回2回の購入に踏み切ったのは、出来のいい紙ジャケだったということともうひとつ「当時の怖さを、今はどう感じるか」という気持ちからでした。
 そして、、。今実はこれを書きながら聴いているんですが、、、。やっぱり怖い!ほんとほんと。ほとんど四半世紀以上経っているというのに、当時の怖さが甦ってきます、というか、全然怖さに変化がない!さすがに今聴けば楽器のアンサンブルが繊細だとか、ムーグの音に時代を感じるとか、ボーナストラックの、チェレスタとベルのみの主題曲などは怪しい美しさを持っているなあとか考えられますが、そんなこととは関係なく「怖い」!紙ジャケの出来がいいのもよけい怖さが際立っているし、レーベル面では女の人が恐ろしい形相でこっちを向いているし、、、、。まさかこの歳でまたこんな怖い思いをすることになるなんて!?まさに「夏先取り」の気分です(爆)!
 さあ、日記も書き終わり、CDも終わりました。でもこの気分、どうしよう?このままじゃ寝られないかも??今夜は「ケロロ軍曹」聴いて寝る事にします(笑)。

サスペリア(紙ジャケット仕様)

サスペリア(紙ジャケット仕様)