台風に備えてフーで武装(?)

 台風が来ていますね(今、「たいふう」って入力したら「颱風」と変換されました。前に上々颱風って書いたからでしょう)。すでに西日本でかなりの被害が出ているようで心配です。実は僕は、今の職場で関連施設の管理担当もしていて(ふだんは蛍光灯切れたとかゴミ出しのチェックとか、そういうことなんですけどね)、台風の進路によっては出勤してあれこれやらなくてはならないので、その意味でも気が気じゃないです。僕の出勤とは関係なく、被害が少ない事を祈ります。
 金曜日にすでに「もしかして」という感じでしたし、そうでなくても3連休はどこへも行かれないでしょうから、ちょこっと買い物をしてきました。ザ・フーのCDとDVDです。両方合わせて4000円弱というリーズナブルなものでした。
 DVDの方は「The Who In Houston 1975」というタイトルで、クレジットによれば1975年11月20日テキサス州ヒューストンでのコンサートのライヴ映像です。まだ全部は観ていませんが、映像はけっこう荒く、時々ノイズというか、映像が止まる瞬間もあって、なんだかブートを観ているようです。確かにパッケージはブートのようだし「マスターテープが原因による映像音声の乱れがあります」みたいなシールも貼ってあります。でも買ったのは一応大型輸入盤販売店で、西新宿モノが置いている店ではありません。うーん、どうなんだろう?そういえばちょっと前に、同じようなノリでゼップのDVDも2種類見かけたからなあ。どうなってるんだろう?
 それはともかく、映像はプロショットなので、オリジナルはバンド側が公式に撮影したもののようです。そしてなにより、演奏が素晴らしい。特に「Who’s Next」以降の作品が見事な出来ですね。初期の作品も、実はこの時期のライヴを経て、現在まで至る「ロックの時代対応版」になったことが、前後の時期のライヴを見比べるとわかります。70年代中期のフーは、「四重人格」「映画版トミー」などの名作や大プロジェクトが続いた時期で、現在まで続くアリーナクラスの会場を満員にするモンスターバンドという立ち位置を確立したところでもありました。僕は「四重人格」が出たころのライヴをラジオで聴いたことがあるんですが、それはそれは素晴らしく感動的なものでした。なのになぜか、この時期に関しては独立した音源も映像もリリースがありませんでした(一部は「The Kids Are Alright」に収録されています)。なので、ちょっと怪しいものですが、このリリースは大歓迎です。
 この時期のレパートリーは、コンサートで再現が困難だった「四重人格」の曲が大幅に減らされ、映画版の公開という形で旬になっていた「Tommy」関連が復活しています。このDVDでも、最新作からは2曲のみ(アメリカでヒットした「Squeeze Box」もこの日は演奏していません)なのに対して「Tommy」からは8曲、しかもコンサートの中心に据えるという重要視ぶりです。
 上に書いたとおり、僕はまだ全編をとおして観ていません。この時期のフーは人気も評価も高かったのにピートとグループのコンディションが崩れてきた(人間関係やドラッグ、アルコールなど、その後ずっとフーを取り巻く問題が原因でもあります)ところで、この数ヶ月後のコンサートでは、キースがステージ上で昏倒してキャンセルなんてことも起こっています。ちょこちょこ観た限りではバンドは元気いっぱい、キースもいつものとおりですが、なにか発見があるかも知れません。台風の進路によっては明日は呼び出しかも知れませんが、大丈夫だったらゆっくり観ながら、「深読み」してみようと思います。
 もうひとつ買ったCDの方はまた後日書こうと思います。
 それにしてもロジャーのマイク振り回しとピートのウィンドミル奏法、生で観たんだよなあ。信じられないよ。また来てくれないかなあ。


The Who By Numbers

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