祝再発!マッキーショック!

 僕が尊敬するロック文筆家の松村雄策さんがかつて音楽活動をしていたときに発表したアルバム3枚が、本日紙ジャケットで再発されました。3枚のうちファーストの「夢のひと」とセカンドの「Private Eye」は、ファンには嬉しい初CD化です。早速購入しました。
 家事やらなにやら活動しながら流していたというような聴き方で1回聴いてみましたが、驚いたことに、ものすごく久しぶりに聴くのに、曲もアレンジも歌詞もあらかた覚えていました。1枚目と2枚目は、同じアーチストとは思えないほど音楽の表情が違いますが、どちらも松村さんの持ち味として理解できるもので、これまた長年(主に文章を読むという形でですが)入れこんできたファンとしては両方支持する、というものです。誰もが指摘することで、今回の再発にあたってもライナーで保母大三郎氏も絶賛されていましたが、この人の歌詞の素晴らしさは、どうしてもっと評価されないんだろうと思うほどです。松村さんのボーカルは、じっくり聴くとどこか不安定で、堂々たる歌唱スタイルではないですが、そんなところが歌詞の世界と噛み合って、この人にしか作れない風をつくっています。
 とまあ、内容については買う前から満足間違いなしのもので、実際僕は満足なんですが、今日3枚同時に購入したのにはわけがあります。それには購入したお店も書かなければなりません。ディスク・ユニオン。そう、数々の紙ジャケで「復刻帯」「収納ボックス」などを特典にして、たくさんのロックファンのお金を巻き上げイヤイヤ(笑)、支持を集めたあのお店が、今回松村さんのために用意したのは、復刻帯だけではなかったんです。なんと「トーク&サイン会」!これは僕には嬉しい!この会の参加券は、3枚同時購入の特典になっているため、僕は全部買って来たんです。どうせそのうち全部買うんだろうし、それならイベントに参加できる方がいいや、というわけです。来月の中旬ですが、行って参ります、トーク&サイン会。名刺大の参加券には諸注意事項があり、その中に面白い事が書いてありました。
 「(前略)松村氏のご好意で、おひとり様2つまでサインをしていただける予定ですが、その際に日付やお名前以外(Keep On Rockin’、命!など)を書いてくれと申されましても、対応しかねる場合がございますのでなにとぞご了承願います。」
 アイテム2つまでOKというのもあんまりないですが(今回の再発3枚持って行くと、1枚だけサインしてもらえないのかな?)、そのあとの「日付と名前以外は書けないかも知れないよ」というところも愉快ですね。ロッキングオン誌上だったか「渋松対談」単行本だったかで、とあるサイン会で「受験がんばってと書いてください」と頼まれた松村さんが「大馬鹿野郎」と書いたというエピソードを読んだ事がありますが、そういうことの予防線を張っているのかもしれませんね(笑)。それにしても、わざわざ参加券に書いてしまうというのは、ユニオンの方が気を利かせたのか、松村さんのご希望だったのか、ちょっと気になります。
 僕はなにしろ、以前の同じようなイベントでは説教食らった身ですから(笑)、こういう文を読むと「今度は失礼のないように行儀よくしてよう」なんて考えてしまいます。本当なら今回再発されたアルバムのアナログ盤を持っているので、それにサインをお願いしようかなと思っているんですが、これはこれで逆鱗に触れそうだしなあ、どうしようかなあ(笑)?さてさて、どうなることやら。結果は当日を迎えた痕にご報告いたします。なんだかんだいっても、ずっと大好きな松村さんのお話しがまた聞けるのは楽しみです。マッキーショック!

夢のひと(紙ジャケット仕様)

夢のひと(紙ジャケット仕様)