ジョンの紙ジャケ再発に思う

 さて、「2007年秋のビートルズファン搾取プロジェクト」も佳境に入り(笑)、いよいよジョン・レノンの紙ジャケの第一弾が出ましたね。今回はオフィシャルでボックスがもらえるので、某ショップのような「まとめ買い」しなくてもすんで、経済的にほっとしています。これならお小遣いを節約すれば少しずつ買い進められます。とりあえず今日は、真っ先に完売しそうな2枚「Plastic Ono Band」と「Imagine」だけ購入しました。
 内容は「200年リミックス&デジタル・リマスタリング」とクレジットされていて、確かに「Hold On」のイントロからもそうだということがわかります。僕はこのときのリミックスは正直あまり好きではないので(悪くはないですよ)、もとの音源の音質だけ上げたものが欲しかったなあ。昔の帯まで再現しているんだから、音の方もそういう感じでまとめてくれればよかったのに。あ、そうしたらリマスタリングできないか(笑)?
 アルバムの再現度なんですが、例えば「Imagine」にはポスターや例の豚写真もちゃんと挿入されていました。ただ、ジャケットの紙が薄く、僕が持っている(70年代中盤くらいの時期の)ものに比べるとちょっとチャチに感じてしまいます。「Plastic Ono Band」の内袋も白く、僕が持っているアナログ日本版のものと色、紙質ともに違います。オリジナル盤は知らないので、もしかするとこれでちゃんと再現されているのかも知れないですが。でもジャケットが厚紙ではなかったのは惜しかったな。そういえば、「ジョンの魂」はコーティング・ジャケットでしたが、オリジナルもこうだったんでしょうか?このへんはどなたかもっと詳しい方の分析を待つことにしましょう。
 内容は、言うまでもなく傑作です。この2枚の価値を今更説明する必要もないでしょう。どちらも今から30年ほど前に購入して聴き始め、そして今日まできています。聴き飽きたり、すべて了解したりしたこともありません。今でも感動し、今でも発見があります。「Imagine」や「Love」あたりは、耳タコのはずなのに、やっぱり耳にするとハッとします。今回の紙ジャケは完全にマニアを標的にしたものですが、そういうこととは関係なしに、これからも多くの人が手に取り、耳を傾け、そして感動することでしょう。僕は今でも「Hold On」を聴くと、言葉に出来ないような感動に包まれます。ジョンが自分で自分を励ましている、そしてそれが次の瞬間ヨーコに、そして世界全体に広がっていく、あの感覚。本当に、僕たちはジョンから多くのものを受け取ったんだと思います。
 そういえば、僕が初めて買ったジョンのアルバムは「Imagine」でしたが、買った季節は今と同じ秋でした。本当にちょうど30年。そんなに経ったんだなあ。なんだか不思議です。

ジョンの魂(紙ジャケット仕様)

ジョンの魂(紙ジャケット仕様)