今年もこの日がやってきた。

 今日はドレミの通う保育園の「お餅つき」。みんなでお餅をついていただくという食育イベント。今年も楽しく参加しました。ドレミは大はしゃぎのくせにいざ自分の番が来ると気後れしたのか杵を持とうとせず、もうひとつの感じでした。その後のお食事タイムではニコニコでしたが(笑)。
 午後から買い物に行きましたが、今日は同居の母も一緒に行ったのでクルマの中は賑やかでした(ドレミはおばあちゃんが大好き)。今日は12月8日なのでカーステレオでジョンのCD(削り節ベスト)をかけました。さすが僕の家族というか、長年の仕込みが効いたのか(笑)、すぐに「今日はジョンの命日だっけ?」という会話になりました。もう27年も経ったんだなあという話しをしました。27年前、僕は高校2年生でした。あの日のことは今でもよく覚えていて、そしてこれからも忘れないでしょう。
 この冬、ジョン関連の映画が2本公開されます。1本はジョンとヨーコがアメリカで反戦活動をしていた70年代前半を題材にしたドキュメンタリー、もう1本はあのマーク・チャップマンアメリカ政府にマインド・コントロールされてジョンを暗殺したというフィクション。僕は正直観に行こうかどうしようか迷っています。
 「Sometime In new York City」はジョンのアルバムでは一番聴かれていないのではないかという作品で、作品の評価も高くないですが、実はものすごくパワーを持ったアルバムで、ヨーコの曲は絶対にだめ!という人以外は、聴けばわかってもらえると思います。このころのジョンに僕は、ちょっと普通では考えられないようなタフさを感じていて、このアルバムも聴いていると不思議に興奮してきます。エレファント・メモリーの荒い演奏に乗せて歌われる歌は、商業アーチストとは思えない「正直」なもので、結局僕は、ジョンの持つ「どんなときも正直に」生きていこうとする姿勢に打ちのめされてしまいます。対象が政治的なものであるために敬遠されているとしたら悲しいことです。ジョンはそれが政治であろうと愛や平和であろうと他者攻撃であろうと、変わらない姿勢で向かい合い、音楽に昇華しています。なんだか書いていて、映画、観に行こうかなという気になってきました(チャップマンの方ではないですよ)。この文章を書いているバックに「NYC」を流しています。本当は手短にジョンのことを思ったというだけの文章を書くつもりが、いつのまにか違うものになってしまいました。やっぱりこのアルバムには熱があり、僕はそれに反応してしまうようです。
 今年も12月8日がやってきて、それが過ぎ、そして街に「Happy Xmas」が流れる日々がやってきます。あの平和のメッセージは、荒々しい「NYC」と地続きなんだと、今夜は実感しています。本当に、ジョン・レノンというひとは底知れないひとです。

サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ(紙ジャケット仕様)

サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ(紙ジャケット仕様)