小ネタ 宇宙に響く大怪獣の叫び

 今日のニュースで、土井隆雄さんも搭乗しているスペースシャトルエンデバー」でのウェイクアップ・コールにゴジラ関連の曲が使われたというものがありました(詳細はこちらをクリックしてください)。
 ちょっと前に宇宙飛行士向けに毎朝管制塔が流す音楽「ウェイクアップ・コール」のことを話題にしたんですが、今日の選曲はなかなかマニア向けで嬉しいです。ニュースでは「ゴジラ対スペースゴジラ」のテーマとなっていましたが、これはつまり、伊福部先生のあのテーマのことなんでしょうね。これが宇宙に流れたなんてファンとしては嬉しいことです。
 そしてもう1曲の「Godzilla」。ブルー・オイスター・カルトとは脱帽です。日本では名前だけ有名であんまり売れなかったバンドですが、アメリカ本国ではちゃんと定着しているんでしょうね。昔読んだ知識なんですが、「ヘヴィ・メタル」という言葉は元々、カルトの音楽を形容するために用いられ、その後一般に使われるようになったということです。その意味では「元祖」といえるでしょうね。ハードロックに「悪魔」とかSM的なファッションセンスを導入したのもカルトがパイオニアのひとつだったと記憶しています。実際のところ今聞き返すと、適度にキャッチーなハードロックという趣で、決して100パーセントドロドロではないですが、その後の音楽の歴史を考えると、大きな影響を与えたといえるでしょうね。
 ちなみにこの「Godzilla」という曲、ミディアムテンポのハードロックですが、冒頭に日本語のアナウンスが入ります。「臨時ニュースを申し上げます。ゴジラが銀座方面に向かっています。大至急避難してください」というようなもの。いかにも外国人が話したというようなアクセントの日本語ですが、日本語としてはちゃんと意味が通じているものです(欧米のロックに挿入される日本語は、意味不明のものもけっこうありますからね)。黒澤映画とともに「外国人に影響を与えた」日本産の芸術として名高いゴジラ、ちょっとユニークな形ですがついに宇宙進出達成ですね。
 それにしてもこのウェイクアップ・コール侮り難し!今まで流れた曲の一覧表とかないかしら(笑)?一度見てみたいです。