小ネタ 「猫の恩返し」

 今日はテレビで、ジブリの「猫の恩返し」を放送していました。偶然テレビをつけて、そしてそのまま家族で(ドレミまで一緒に)最後まで観てしまいました。初めて観たわけではなかったですが、面白かったです。
 ジブリというと言わずと知れた宮崎駿作品が最も有名で、その他の監督作品はもうひとつの知名度ですが、この作品はとてもいいと思ってます。ちょっと妙な言い方ですが「主張や説教がない」ところがいい。僕は宮崎作品は評価しているし、「もののけ」も「ナウシカ」も好きですが、ああした重厚でテーマ性の強いものばかりがアニメーションとして評価されるというのも、かえってアニメの未来を狭めてしまうと思っています。「猫の恩返し」は、主人公である少女の心の成長という縦軸はありますが、あくまでそれは主人公の人となりと観客の感情移入のためのものに止まっていて、核となるのは「面白いストーリー」と「それを支える演出と動き」です。主人公が猫騒動に巻き込まれる前に登場する日常シーンなどもいいし、猫が絡んできてからの無国籍な感じもいい。猫の国に行ってからのドタバタは、いい意味で「無意味」な盛り上がりで、アニメの楽しさの本質を突いていると思います。
 惜しいなあと思うのは、シーンに「引きの構図」が多く、それが単調に感じられるところと、群衆シーンや走り回るシーンなどで、もうひとつ「突き抜けた疾走感」みたいなところまで届いていないところですね。迷路のシーンや塔を破壊するシーンなど、宮崎作品を見慣れてしまった者にとっては「もっと面白くなるのに!」という感想になってしまいます。いや、この作品だっていい線いってるんですけどね。主人公を始めとしたキャラクターの造形はけっこう好きです。そしてなにより、つじあやのの歌う主題歌。これは素晴らしい。この曲、実は僕の密かなレパートリーです。カラオケで歌ったこともあります(笑)。
 ドレミは猫に惹きつけられたようで、最後まで寝ないで観ていました。「ネコさん、かっこいい」「なんだか、こわいよ」「けんかしちゃだめだよー」「仲直りしたの?」などと茶々を入れながら楽しんでいました。夜更かしになっちゃったけど、明日は土曜日だからいいかな?
 なんでも日本テレビは今週から3週連続でジブリ作品を放送するそうで、来週は「ゲド戦記」その次は「となりのトトロ」だそうです。「ゲド」は微妙な評判ですが、観ていないので観ようかな?「トトロ」はドレミが観たがるな。こうして、またもやハマッてしまいます(笑)。
 というわけで今週も終わり。やっと週末です。今週は風邪が悪化しかけましたが、気力で乗り切りました。明日は妻の実家に行ってきます。ではみなさま、よい週末を。おやすみなさい。