1日遅れましたが、リンゴの誕生日

 1日遅れてしまいましたが、7月7日はリンゴ・スターの誕生日でした。68歳だそうです。先日ポールが66歳になりましたが、リンゴはビートルズでは最年長でしたから68歳は客観的に不思議ではないですが、でもやっぱりインパクトはありますね。よく考えたら僕の両親ともあまり違わない年齢です。そう考えてみると、ここ数年の彼の活躍ぶりは、実に驚くべきことかもしれません。
 ここしばらく思っていることなんですが、もしかしたらリンゴは、今が一番活動が活発なんじゃないでしょうか?アルバムはコンスタントに出ていて、どれもが力作といっていい出来、例のオールスターバンドも定期的にツアーをやっていて、もはやロック界の恒例行事のようになっています。動員や売り上げで大騒ぎするような業界とメディアの喧噪とはちょっと違うところで、でも確実に実績を積んでいる感じ。ふつうリンゴの全盛期というと70年代初期から中盤くらいを指しますが(最近そのころのアルバムが紙ジャケにもなりましたね)、あの時期ばかりがクローズアップされるのは、もうリンゴにとっては迷惑なだけかも知れませんね。
 最新作の「Liverpool8」も、タイトル曲こそ若干ノスタルジックな「泣かせる曲」でしたが、アルバム全体はバラエティに富んだ楽曲を丁寧で真剣な演奏で盛り立てた良作でした。僕は最近のリンゴのアルバムでは「Ringo Rama」が好きなんですが、このアルバムなど、曲想も演奏もアグレッシブで、パブリックイメージの「ほのぼの路線」なんてどこにも感じられない内容でした。リンゴのドラムもエッジが効いていて、聴いていて痛快。優れた作品を作ってもゲストやらプロデューサーやらばかりが取りざたされていた時期よりも、そうしたニュースネタがない今の方が音楽的にも充実していると思います。もちろん「Ringo」や「Goodnight Vienna」が名作傑作であることは疑いもないですが、そろそろここ10年ほどの彼の活動にも正当な評価をしてもらいたいです。リンゴはまだ前に進んでいる、これはビートルズ・ファンにとってこの上もなく嬉しく幸福なことだと思います。
 誕生日おめでとうリンゴ。68歳にもなって、あなたが優れた作品を作り、ツアーにも出ているなんて、なんてすごいことでしょう。まさしく僕は、今があなたの「全盛期」だと思います。このままずっと「全盛期」を続けましょう。そしてまた日本にも来てくださいね。

& The All Starr's 2006

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