今日もビートルズ関連の話題を2つ

 今週も仕事は気ぜわしかったです。自分の本来業務以外に、変な突発業務まで入ってきて(詳細は書けませんが「変な」としか表現しようがないようなものです)ブログもろくに書けなかった。昨日はジョンの誕生日だったというのに何も書けませんでした。やっと金曜日が来てくれたという感じです。
 今日になって、ビートルズ関連のトピックを2つ、ネットで見つけました。それについてちょこっと。
 ひとつは「ポールが、リバプールマクドナルドにビートルズの写真が飾られていることに不快感を示す」というもの。ポールは筋金入りのベジタリアンなので、肉を使っているマクドナルドに自分のポートレートが飾られるのを嫌がっているということだそうです。マクドナルド側は「地元が生んだ偉大なビートルズを讃えただけなのに」とコメントしています。
 うーん、ポールの気持ちはよくわかりますが、これはちょっといただけないなあ。ベジタリアンベジタリアンの権利があるように、そうでない人にはその人の「食に対する自己決定権」(そんな言葉あるかどうかは知りませんが、ニュアンスとして)があるはずで、それはお互い尊重したうえでの論議や運動でしょう。ましてや「何を食べるか」と「誰を尊敬するか、どんな音楽を愛するか」はまったく別の問題です。
 僕自身はベジタリアンではありませんが、そうした食生活を選ぶことに偏見はありません(一度試してみたいと思っているくらいです)。マクドナルドだって滅多に利用しません。でも「マックには自分の写真を貼るな」なんて言われると、長年のファンとしてはなんだか辛いです。きっとそんなに深刻なものではなく、いつもの「天然の帝王」ポールのニュースだとは思うんですが、僕はちょっと笑えませんでした。
 もうひとつは「ケンブリッジ大学歴史学者が『ビートルズは若者の英雄ではなく、商業目的で若者文化を搾取した資本主義者だ』という見解を発表した」というもの。このニュース、時事通信社が短信としてリリースしたもので、これ以上の情報がなく、これがどの程度の意味なのか、今のところ不明です(論文として発表したそうですので、どこかで全文が読めたらいいんですが)。なんでもこの論文の中で「当時の若者文化の最前線にビートルズがいたとする見解は真実ではない」と指摘されているそうです。
 さて、報道されているこの短いニュースだけで、僕のような人間には突っ込みどころ満載ですが、それは今日は書かないでおきましょう。「商業目的で」と明記するあたり、実にナイーブだなあと思いますが。
 僕は20世紀の3大発明(?)は「相対性理論」「情報機器の世界的普及」そして「若者文化」だと思っている人間です。20世紀になって、正確には第二次世界大戦が終わり、先進諸国で若者の徴兵制が廃止(事実上も含む)されたことを遠因として、歴史上初めて「提供者も享受者も若年層」という文化思潮が誕生したと考えています。そういう人間にとって、興味は「どんな根拠でビートルズをけなすのか」というところ以外に、「この学者が若者文化をどのように定義して論を進めているか」というところにもあります。この部分がユニークなものであれば、結論もユニークでも変じゃないでしょう。もちろん読者の共感を得られるかどうかは不明ですが。
 僕自身は、外電にあるように「若者の英雄」であり「60年代の若者文化の象徴と広く解釈されている」からビートルズを好きになったわけではありません。むしろそんな「格付け」は関係なく好きになって、30年以上も聴いているのです。どうもそのへん、この学者の考えは「あべこべ」なんじゃないかなあと思います。ですがこれはなにより、論文全体を読まないことには話しになりません。原文を読めるサイトはあるのかなあ?
 それにしても、ビートルズ関連の話題が尽きることって、本当にないんですね。つくづくすごいことだと思いますよ本当に。マクドナルドからケンブリッジまで、まさしく「ビートルズユビキタス」ですね(笑)。昨日はジョンの誕生日、そして来月と再来月はジョージとジョンの日がやって来ます。こうして今年も、ビートルズを聴き、ビートルズのことを考えながら過ごすことになるんですね。ああ、楽しい。