やり残したことばかり(笑)

 今年も残すところあと数日。昨日も今日も部屋の片付けをしながらこの1年をつらつら思い返してみました。私生活(家庭生活)はまあまあ順調、今年は家族の健康も悪くなく、自分の体調にアップダウンがった以外は特に問題ありませんでした。コピは定期的にドクターにかかっていましたが、それでも安定していたと思います。今も元気だし。
 仕事では昨年来の混乱が収まらず、大変は大変でした。それでも1年前よりは落ち着いてきています。今年は少しだけですが結果を出すことができましたので、来年度もクビにはならず過ごせそうです。
 そして、音楽関係です。これはけっこうやり残し(?)がたまってしまいました。実は今年の後半は、仕事で「懸案」が持ち上がり、それに時間と労力を割かざるを得なかったため、気持ちが集中できなくて、やろう、聴こうと思っていながら完了していないものが多くなってしまいました。シガー・ロスの新譜、レディオヘッドの(TSUTAYAのみで販売された)DVD、ガンズやオアシスの新譜など、ちゃんと感想を書けないまま今日まで来ました(どれも一聴に値するものでしたよ)。クラシックの名盤名演がものすごい低価格で出ていることについての私見も、まとめられませんでした。それに関連してですが、ちょこちょこ買ったクラシックのCD(これがまたどれもこれも低価格なんだ)で、聴けていないものがあります。クラシックの場合、聴く際にある程度の集中力が必要なので、そういう気持ちになれないときにはちゃんと聴けないのです。
 今年の初めにボン・ジョヴィのコンサートに行ったことをきっかけに「アメリカの音楽についてまとまった文章を書こう」と奮闘していたんですが、これまた中途半端になってしまいました。実は「次はウエストコーストの音楽について書こう」と思って、カーラ・ボノフリンダ・ロンシュタット、J・D・サウザーイーグルス、ポコ、ロギンス・アンド・メッシーナなどを聴き直していたんですが、どうにも形になりませんでした。なんとなく「ウエスト・コーストの音楽は虚無感とその先にある希望が本質だ」と予感していて、その究極がブライアン・ウィルソンウォーレン・ジヴォンではないかと考えているんですが、まだちゃんと言葉になりません。もしかして、風呂敷を広げすぎたかも?
 音楽関係の書籍も、それなりに入手したんですが、これまた読了していないものが多いです。「近衞秀麿」(大野芳著 講談社刊)、「オルガンの文化史」(赤井励著 青弓社刊)、「ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実」(小川隆夫著 講談社刊)などが読み終わっていないものの例です。あの「エリック・クラプトン自伝」も読み終わっていません。読み終わったものでも、「ブラック・ミュージック入門」(泉山真奈美、河地依子、高見展著 河出書房新社刊、素晴らしい本でした)「朝比奈隆 すべては「交響楽」のために」(岩野裕一著 春秋社刊)「ビートルズ カバーソングの聴き方」(恩藏 茂著 河出書房新社刊)など、うまく感想をまとめられなかったり、タイミングを逸してしまったりしてブログに書けなかったものがありました。
 「トンデモ音楽の世界」(と学会+α 小学館)は、杉ちゃん&鉄平のCDまでついたもので、期待して読んだんですが、正直書きますと「うーん」というものでした。山本弘会長の「素晴らしきMADソングの世界」という文章、開田裕治・あや夫妻と「不気味社」の八尋健生氏による鼎談「ドジラの逆襲 伊福部昭の巨大なる映画音楽再論」の2つが突出して面白くて質が高いものでしたが、残りはあまり面白いものではありませんでした。特に明木茂夫氏による「音楽は音を楽しむと書くのか?」は、ちょっとこれはないんでないかなと思うようなものでした。明木氏については「トンデモ本大賞」での見事な語りと素晴らしい着想にいつも感嘆しているし、他のと学会関連書籍や同人誌なども愛読している僕ですが、この文章はいただけませんでした。その他の文章も全体的には平凡で、いつもの切れ味はなかったです(CDはよかったです)。僕は毎年「トンデモ本大賞」を観に行くほどと学会関連のものには思い入れがある人間ですが、この本はちょっと残念でした。そういう印象だったために、迷ったあげくブログにもSNSにも取り上げませんでした。音楽とトンデモは相性が悪いのかも知れませんね。
 あと、バンドの練習が夏以来ご無沙汰だなあ。まあこれは、メンバー全員が会社員で、それなりの年齢なのでスケジュールが合わないだけなんだけど(笑)。せっかく修理したリッケンバッカーのベース、戻ってきてからまだ一度もアンプ通していません。
 ザ・フーの「Amazing Journey」は観ましたが、ストーンズの「Shine A Light」はまだ観ていません。すごく評価が高いのでぜひ観たいと思っているうちに今日まで来てしまいました。
 こうやって思い返すと、今年は仕事上のストレス(?)で音楽についてじっくり思いを巡らせる余裕が足りなかったのかも知れません。いや、家庭のある40代会社員なんだから当たり前なんですけどね(苦笑)。
来年は、もう少しがんばろう。音楽の方を(笑)。とりあえずコールドプレイの「Prospekt’s March」を聴きながら、読みかけの本を読みましょうか。明日も休みだし。