今頃になって後悔しています(涙)。

 半月ほど前に行われたサイモン・アンド・ガーファンクル(以下S&G)の来日公演の模様が目につき始めました。要するに雑誌にレビューが掲載されだしたということなんですが。概ね好評のようですね。今回僕は結局行きませんでした。行かなかった理由は「予定が立たなかった」ということです。仕事関連の打ち合わせや研修が、なぜかコンサートの日程とかぶってしまい、行けずじまいでした。
 と、それは完全な事実なんですが、実は腰を上げなかった理由がもうひとつ。16年前に行われた彼らのコンサート、これがもうひとつの印象だったからということもあったんです。
 あのときのコンサートは、なんだか演奏ももうひとつの印象で、ずっと大好きで、コンサートに行けることを楽しみにしていた気持ちに釣り合わないような感じでした。東京ドームの最後尾(ほんとよ、本当に最上階の一番最後の列。後ろはドームの壁)だったことを差し引いても、どうも「うーん」というようなものだったんです。それから16年、再結成ツアーがいい評判だということは知っていたんですが、そのときのことが頭をよぎり「またああいう感じなら、今回はいいかな」という気分でやり過ごしてしまったんです(会場も前回と同じだし)。
 ところが、なんだか世間の盛り上がりも前回よりあるようで、行った人もみんな感激している。なんだ?どうも予想とちょっと違うぞ?なにかあったのか?
 で、セットリストを確認してぶっ飛びました。なんだこりゃ?「Kathy’s Song」も「Cecilia」も「El Condor Pasa」も「The Only Living Boy In New York」も「My little Town」も歌ってる。「Not Fade Away」も「Be Bop A Lula」もやっている。アートなんて「Bright Eyes」まで歌っているじゃないか?ちょっとこれはとんでもないものを見逃したのかも知れない?上にも書いたように、16年前に観たときはあまりよくない印象だったため、セットリストもちゃんと憶えていないんですが、この選曲はものすごいんじゃあないかな?再結成後のツアーはDVDなどになっているんですが、あのときのセットを踏襲しつつ、もっと魅力的にした感じです。文字通り集大成的な選曲。年齢を考えると、この「集大成的なコンサート」には別の可能性もあるわけで、そうなると本当に、「取り返しのつかない失敗」をしてしまったかも、という気になってきます。チクショー、職場の勉強会なんてサボって行けばよかった。
 くやしさのあまり、今DVDの「セントラルパーク・コンサート」を流しています。今からもう28年も前のコンサート、当時この2人がコンサートを行うというのは、ちょうど少し前のゼップ再結成に近い反響を呼んでいて、コンサートは一般紙にも記事が掲載されるほどでした。ライヴ盤もよく聴いたなあ、というか今でもよく聴きます。実はこのとき2人はツアーもやり、日本にも来ました。でも僕は行きませんでした。というか、行けませんでした。なぜか?浪人していたからです(苦笑)。さすがに浪人時代はコンサートなんて行けませんよね。とても悔しかったことを憶えています。アルバムはすべて持っていて、(へただけど)歌える曲もたくさんあり、ポールとアートのソロまで聴いているというのに、なぜかこの2人には、あとちょっとのところで「縁がない」ようです。
 それにしても、聴きたかったなあ「ニューヨークの少年」、「ブライト・アイズ」そして「木の葉は緑」……。

Old Friends Live On Stage (Deluxe Edition) (2 CD/1 DVD)

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