まずはステレオボックスから

 入手しました。ビートルズのボックス。ステレオとモノの両方。昨日、1泊2日の家族旅行から夕方帰宅し、僕だけ1人電車に乗り、予約してあったショップで引き取ってきました(笑)。そんな無茶なスケジュール、本当なら家族から非難の声が上がるんですが、まあ、ビートルズなので大目に見てもらえました(笑)。ショップに行ってみたら店内そこらじゅうビートルズでした。けっこう広いお店だったのに、いろいろなところにビートルズがあって、もちろん曲も流れていました。旅行先のホテルで見たテレビのニュースなどで「盛り上がっている」ことは分かっていましたが、ここまでとは。けっこう真面目に驚きました。
 そしてそれ以上に驚いたのが、ボックスが売り切れたという情報です。モノは国内盤も輸入盤も完売状態。ステレオは限定ではないので大丈夫のようですが、今日仕事帰りにちらっと覗いたお店ではこちらも品切れ状態でした。僕は「ポイント3倍」につられて予約していたんですが、しといてよかった。2000年の「アンソロジー本」のときのような騒ぎです(ちなみにこの時僕はその本買い損ねました)。
 で、今手元にはボックスが2つあるんですが、まだまだ全部聴けてはいません。昨日は旅行帰りで疲れていたし、今日は仕事だったし。ボツボツ聴いているという感じです。ステレオから聴き始めました。初期の4枚についてはステレオでの初リリース(キャピトル音源除く)なので期待も高まります。今「Help!」の途中まで来ました。もちろん楽しいです。音がクリアになって、各楽器やボーカルなどが鮮明に聞こえるので、本当に臨場感というか、今までよりもグッと身近で演奏を感じることができます。
 で、最後まで聴いてから感想はまとめようと思っているんですが、現在まで感じていることをメモしますと、「ビートルズをいい音で聴けて嬉しい!」です。ニュアンス伝わるでしょうか?今回の音源はリマスターなので、「Yellow Submarine Song Track」や「Love」のような「ミックスし直し」ではなく、あくまでリマスターです。なので、音の良さはさておき、基本的には「今まで聴いていた」ものと同じです。で、聴いているとちゃんと「同じ」と感じるわけです。そこがとても嬉しい、そういうこと。例えば「Love」みたいに、ものすごくいい音だけど、元のテイクとは全く違う発想で作られたものではないというところに、僕は今回のリマスターの価値があるんだと、今は思っています。僕は「Yellow Submarine Song Track」にも感激した人間ですから、そういうものが出てきても一定の評価はしたと思いますが、今はこの「従来のものをリマスタリングする」というもので大満足です。というか、21世仕様のビートルズは、まずはこれがスタンダードでしょう。きっといつかは「トラックごとに音をよくして、ミックスし直して最新式に」という時代が来ると思いますが、まずはこれ。これがいつでも出発点になるでしょう。
 ちなみに聴き終わった初期の作品についてちょっと書くと、極端な分離のステレオが今となっては新鮮だし、僕のような者には懐かしいです。「Please Please Me」を出発点として、次の「With The Beatles」で、もう音の厚みが違ってきています。どれもいいですが、リマスターで「Little Child」や「Hold Me Tight」などの目立たない曲がかっこよく感じました(演奏もいいし、ボーカルも熱演です)。3枚目はジョンの魅力大爆発。ハーモニカの音色はリマスターでものすごくよくなっていました。そして4枚目、アコースティック・ギターやグレッチの音色がとても魅力的。このアルバムを聴いていると、ジョージがとても楽しそうに弾いてる姿が目に浮かびます。
 初期4枚すべて、リズムセクションの実力と魅力が以前にも増してわかりやすくなっていました。リンゴのドラムが最初から破格の魅力を持っていたことがよくわかります(そしてそのリンゴを中心に奏でられる演奏が実に引き締まっていて素晴らしい。一体誰がビートルズは下手だったなんて言ったんでしょう?)。どのアルバムも、ボーカルが1歩前に出てくれたような感じです。いいんだよね、これが。ゾクゾクします。
まだまだ序盤も序盤、これから10枚も聴くことになりますし、それが終わったらモノも聴くことになります。しかもそこまで全部「1回聴いた」だけですので、そこからさらに何回も聴くことになります。そして(ビートルズ関連では毎度のことですが)聴くたびに新しい発見や感動が待っていることでしょう。本当に嬉しいです。
 実は明日も仕事で、夕方まで聴くことが出来ませんが、取りあえずステレオ盤は全部iPodに入れました。これで外出中はしのげます(笑)。これからしばらくは、ビートルズ祭りです。あれ、いつもそうだったような気もしますが(笑)。「21世紀のビートルズ」を心から楽しみたいと思います。

ザ・ビートルズ・ボックス

ザ・ビートルズ・ボックス