オーディオ選びで「路頭」に迷う(笑)

 何が正しいのか、さっぱりわからなく、、、、。
 アナログ放送がもうすぐ終わるよ終わるよ終わるよと、いやでも毎日耳に入ってくる昨今ですが、ケッと思いつつもだんだん気になってきて、なんとなく家電量販店の広告などをチェックしています。液晶テレビもずいぶん安くなったなあ(それでもかなりの価格ですが)なんて思いながら、移行時期を決めあぐねているところです。実はもう同居の両親は2台あるテレビを完全にデジタルハイビジョン移行していて、そちらで見させてもらった画像は確かにすごいものでした。でもなあ、共働きであんまりテレビ見ないし、急がなくてもいいかなあなどと思いつつ、少しずつ情報を集めています。
 で、それと平行して(?)オーディオ関係も少しアップグレードしたいなあと思って、そっちも調べ出しました。今家で聴いているのは結婚したとき(15年以上前です)に購入したミニコンポみたいなセットにボーズのスピーカーという実にエコノミーなもの。それすら最近は平日あまり使わず、日常生活でちょっと流す程度だった場合、iPodに専用スピーカー(これまたボーズのもの)を付けて聴くという、実に簡易版な聴き方になっていました。テレビをデジタル対応するのなら、AVまわりも一緒に一新すれば手間も省けるし経済的でもある(こっちは本当にそうか不明ですが)と思って、調べ始めたのです。上述のように僕はCDやレコードこそやたら買っていますが、再生装置にはあまりお金をかけてこなかったので、そっち方面には非常に疎い、なので各種オーディオ雑誌を購入したり専門のサイトを覗いたりしてみました。そうしたら。
 なんかもう、ハイエンドオーディオって、クルマ買えるくらいの価格なんですね。100万円超えるものがごろごろ。しかもそれで買えるのがアンプ1台だったりするわけです。スピーカーケーブルなんて1メートルで何十万円!いったいどんな音がするのよ!?それこそバンドが、歌手が、オーケストラが目の前で演奏しているようなリアルな音なんでしょうか?ちょうど1年前、ギターを買おうと調べ始め、ヴィンテージものの価格と現行普及品の価格差に愕然とした、それと同じような気分になっちゃいました。なんてすごい世界なんだ?僕ももう40代後半、ここはいっちょハイエンドとまではいかなくても、少しがんばるかな?
 ところが、調べていくうちになんだか不思議な情報も入ってきました。曰く「オーディオの音は、価格には必ずしも比例しない」これはよくわかります。どんな分野でも、金さえかければいいというものはありません。ところがこれをもっと掘り下げてみると「スピーカー以外の機器に、実際の価格差ほどの音質差はない、どれどころか、安いものと高級品を聴き比べたとき、誰もが認めるような『有意の差』は存在しない」という話しまででてきました。いくつかのサイトでは、実際に数万円から100万円超のアンプを聴き比べ、大きな差がないことを説明しているところや、ブラインドでテストした結果を紹介したところがありました(当然ブラインドでは、高級品が必ず「いい」と判定されるわけではないとなっています)。
 また、オーディオラックや高音質CDなどの「通説」についても合理的な疑問を呈しているところもありました(なかには、海外メーカーの150万円近くのアンプの「中身」が、日本製の2万円ほどのAVアンプとまったく同じだったというとんでもない事実を写真入りで紹介したものもありました)。そういうサイトでの解説では、機器の機構や材質にまで踏み込んで論じていらっしゃる方もいて、非常に説得力があります。そういう話しを知ると、オーディオ雑誌のあの論調はいったいなんなんだろうと、僕のような素人は思ってしまうわけです。
 よく言われる「CDに比べてアナログディスクは音がいい」という話しがまったく信憑性がないということは、ずっと以前に自分で調べてそれなりに理解していましたが、いわゆるハイエンドオーディオについてもそうなのだ(という可能性がある)というのは、非常に新鮮であり驚きでした。
 こういう情報が入ってくると、結局「頼りになるのは自分の耳だけ」ということになり、これはこれでとても心細いことになるんですよね。実際に試聴して決めるしかないと。で、実際「これ!」と思ったものがすごく安価だった場合、これは「自分の耳は情報操作に惑わされないホンモノだ!」と喜ぶべきなのか、「自分の耳って、安い!」と悲しむべきなのか(苦笑)?さて、どっちなんでしょう?
 実際問題、予算なんてほとんどないわけだし(今年はギター買ったし、ビートルズのボックスも買ったし)、計画倒れになりそうなんですが、それにしてもすさまじい世界だなあと、音楽リスナー歴だけは30年を超えているのに、オーディオ趣味とという意味ではまったく初心者の僕はタメイキをつくわけです。ふう。12月最初の日記なのに景気の悪い話しですみません。