手のひらに入る「アナログシンセ」

 シンセサイザー購入しました。5,000円で。
 購入したのはコルグの「Monotron」という製品。ものすごく小さな、手のひらにすっぽり入るくらいで軽いものです。鍵盤はなし。鍵盤の模様が描かれていますがそこはリボン・コントローラーで、そこに指を触れて音を出す方式でした。
 これが大きさからは想像もできない、ある意味本格的なものでした。操作はツマミが4つあるだけのシンプルなものですが、ACO一系統、LFO一系統、VCFはcutoffとpeakが一つずつ操作できるという、正統的で本格的なもの。そして音はというと、笑っちゃうくらいちゃんと「アナログシンセの音」でした。ちゃんとフィルターがかかって音が変化しますし、その変化も、物理的なツマミを回すとそれに即して変化するので、「操作していること」がリアルに体感できます。演奏自体はリボンコントローラーを使いますのできっちり音階を出すのには若干不向きかもしれないですが、音を出しながら触れる位置を変えたりスライドさせたりすると、これまたリアルに音が変化して、これも「操作」と「音の変化」が体感的に一致し、とても気持ちいいです。実際に弾いてみると、ビヨーン、ミヨーンという音がツマミを回すと変化し、リボンコントローラーの触れる位置の変化によっても表情が変わり、とても面白いものでした。気分はキース・エマーソン(オヤジな形容でスミマセン)。
 あまりに面白くて今日はあちこちに持ち歩き、リビングやベッドの上、果てはトイレの中でまで「演奏」(笑)していたので、家族にはすっかり呆れられうるさがられてしまいました(笑)、あ、書き忘れていましたが、このシンセ、すごく小さいのにスピーカ内蔵です。ヘッドフォン端子もありますから外出先でも使えます(笑)。それにAUX端子もあるので外部から入力してこのシンセでフィルターかけるという使い方もできそうです。本当にすごいものです。
 僕はただ音を出しているだけですが、アナログシンセのマニュピレイトに長けた人ならもっとすごいことができるような気がします。なにより「自分の操作と音の変化が一致する」というアナログで即物的な快感。これにつきるかもしれません。それにしても片手で持てるほどの小ささにアナログシンセの基本形が詰まっているなんて(しかもとても軽量)、アナログシンセ世代として、なんだか信じられないし嬉しいですね。

KORG コルグ 手の平サイズ アナログ・シンセサイザー monotron

KORG コルグ 手の平サイズ アナログ・シンセサイザー monotron