トッドの直筆サイン(がこの価格?)

トッドの直筆?サイン入りCD

 昨日も酷暑、今日も酷暑。関東は連日連夜の暑さで大変です。僕は3年前に一度熱中症にかかったことがあり、あの辛さも怖さも身をもって実感していますので、テレビでたくさんの人が罹患しているのを聞くと胸が痛みます。実は今僕の家は外側のリフォーム中で、この暑さの中作業している職人さんには本当に頭が下がります。この暑さ、まだまだ続きそうですね。どうぞみなさん、お気をつけて夏を楽しんでください。本当にそう思います。
 今日はシフト休で、暑さの中遊びに行く気力もなく、午前中は家事、午後は昼寝という感じで過ごしました。夕方になってからクリーニングを出すついでに某CDショップに立ち寄り、中古盤を見ていたところ、妙なものを発見、購入しました。
 ブツはトッド・ラングレンズ・ユートピアのファースト。1974年発表のアルバム。30分を超える大作「The Ikon」ほか4曲収録。ユートピアはこのあと音楽のスタイルをいろいろ変えますが、スタートになるこの作品はもろにプログレ。イエスに通じるようなアンサンブルですが、他にはないような独特の音作りとメロディのセンス。アルバム全体を覆う一種の「気負い」のようなテンションは尋常じゃありません。この時期トッドはユートピア1本ではなくソロ活動、プロデュース業もやっていたわけですから、その充実度というか、上昇していくようなムードがそのまま音楽の緊張感になったようなものです。今はあんまり話題にならないですが、このアルバムは70年代アメリカンロックの名作といていいでしょう。
今日買ったアルバムなのに内容をスラスラ書けるのはなぜだって?だってこれ、もう持ってるからです(笑)。アナログは持っていませんがCDは20年くらい前に入手して、ずっと聴いています。じゃあなんで買ったのか?それはですね、ジャケットにトッドのサインがあったから。
 確かにジャケ表にマジックでサインがあります。本物なんでしょうか?実は僕はトッド本人から実際にサインをしてもらったことがあり、その時の現物も持っていますので見比べて見ましたが、筆跡は同じようです。僕がもらったサインは大きくイニシャル「TR」が書かれたものでしたが、今回のジャケにはそれと同じものの横に続けて「TODD R.」と書かれています。お店がつけた商品タグにはちゃんと「直筆サイン入り」と書かれていましたが、詳細は不明でした。もともと中古盤ですからお店にしてもよくわからないものなのかも知れません。そしてこの盤の価格が本体800円というのも結論を保留にしていまう理由です。800円、うーん、もうちょっと高くてもいいんじゃないの?でもこれにしたって、お店は本物か確証が持てないわけですから変にプレミア価格つけちゃって後々トラブルを抱えるのを避けたのかも知れませんね。それにしても微妙な価格。
 もうひとつ妙なのがジャケットです。よくある見開きペラペラのもので、その表にサインがあるんですが、なんとこのCD、全く同じジャケットがもう1枚入っているのです。店頭で見たときはサインをしている方が上でした。帰宅して開けてみたら中からもう1枚出てきたと。ものはほぼ完全に同じものです。「ほぼ」というのはほんのちょっとだけ紙質が違い、サインなしの方が少しだけ厚めで表面がコーティングされているのです。
 これは何を意味するんでしょう?僕が察するにこれはレコード会社か通販業者が売った「アーチストサイン入りCD」ではないか。だからもう1枚「サインのないジャケット」も用意できた。サインなしは「普段はサインを表に出しておきたくない(盗難防止や日焼け防止)ユーザーのためのもの」ではないか、と思います。有名作家(故人含む)のサイン入り本がブックオフでは価格がつかないという話しと同じで、直接ファンに売るのではなければ(いんちきサインというのも)あまりメリットのないことですから、このサインも本物ということで了解しています。800円という金額はファンにはちょっと寂しいですが、トラブル防止ということなら納得できますし、なにより格安で直筆サインが手に入ったわけですから、文句を言う筋合いのものではないですね。
 というわけで、今我が家には2枚の「Todd Rundgren’s Utopia」があることになります。せっかく今「大整理」の最中だというのに、またこんなことしちゃったよ。まあ、サインが本物と思えば容認できるかな?容認するのは僕じゃなくて家族か(笑)。