小ネタ バックハウス晩年ライヴに感激

 今日は土曜出勤。今帰宅しましたがこれからお盆で里帰りしてきます(妻実家へ)。けっこうな強行軍(僕だけ明日帰ってくるのよww)なので今日はちょこっとクラシック系小ネタで。
 先日行った横浜のクラシック専門のCDショップ。特に目的のブツもなく気ままに棚を見ていたんですが、ふと店内に流れている演奏が引っかかってきました。流れていたのはベートーヴェンの「ワルトシュタイン」(21番ソナタ)でしたが、なんだか気になる。とてもいい演奏。堂々としているんだけど勢いもある。時々ミスタッチがあるのはライヴなのかな?あまり気になるので思いきって店主に「これ、誰の演奏ですか?」と尋ねてみたところ答えは「バックハウスです」。
 おお、そうだったか!?店主の説明では「亡くなる3か月ほど前の、ベルリンでのライヴです。ミスタッチもありますがとてもいい演奏ですよ」とのこと。うんうん、僕もそう思います、というわけで、結局そのCD買ってきました。自宅で聴き直しましたが、本当によかったです。確かにミスはありますがそんなの関係ない名演です。亡くなる直前でこれだけすごい演奏していたんですね。
 僕はバックハウスはそんなにたくさん聴いておらず、少ない自分のリスニング経験から「古き良きドイツ的演奏」とう実にステレオタイプなイメージを持っていたんですが、そういう部分はもちろんですが、意外なほど自由な印象で少しびっくりしてしまいました。15番、18番、21番、30番が収録されていましたが、21番が圧倒的、そして意外にも(?)15番がよかったです。
 店主のお話しでは「ふだんバックハウスベーゼンドルファーを弾いているんですが、このときはベヒシュタインを弾いたそうです。ベーゼンドルファーの調子がよくなかったせいかも知れないですが、結果的に非常に面白い組み合わせの演奏になっています」ということでした。さすがに僕程度では音色まできちんと理解はできませんでしたが(そう思って聴くとちょっとキラキラしたふうに聞こえますけど、先入観かも)、なかなか興味深いですね。いずれにせよとてもいい内容のものでした。こういう出会いがあるから、ショップ巡り、止められまへん(笑)。というわけで、今から出発します。みなさま、どうぞよいお盆休みをお過ごしください。では。
 ちなみに僕がこのCDを購入したのは横浜のこのお店です。僕がなにかを質問すると、いつもまったく何も見ないでさらりと答えてくれる店主のクラシックに対する造詣と愛情はすごい、といつも感心してしまいます。