お帰りなさい桑田さん

 今日の「ミュージックステーション」に桑田佳祐さんが出演していました。復帰後初のテレビ出演とのことで、オープニングでは他の出演者から花束を渡されていました。
 番組の最後が出番だった桑田さんは新譜から「銀河の星屑」と「月光の聖者達」(注:後者はミスター・ムーンライトというルビがふってあります。これ非常に重要)を歌ってくれました。「銀河の星屑」はモロに「彼岸」の情景を(いくぶんエロティックに)表現したもので、僕などは初めて聴いたときに反射的に病気発覚後に書いたものだと思ったのですが、アルバム「MUSICMAN」の同曲解説によるとその前の時期に完パケしていたそうです(本当かよ!?)。フィドルをフィーチャーした、哀しげて楽しげな大人の曲です。
 そして「月光の聖者達」、こちらはピアノが印象的なバラード。胸に迫るようなメロディとあの歌声で歌われるの「現在(いま)がどんなにやるせなくても/明日は今日より素晴らしい」という言葉。上に「タイトルにはルビがふってある」と書きましたが、そこからお察しがつくとおり、歌の内容は桑田さんが愛して止まない「あの4人組」への想いを綴ったもので、そこからある種の「希望」へと繋がっていくようです。ちなみに後者はアルバムのラストに収められている曲です。
 僕はすでに「MUSICMAN」を入手済みで、ここ数日はずっと聴いていました。そのレビューも近々書きたいと思っていますが、今日はもうこの2曲で桑田さんの姿を観られて声が聞けて胸がいっぱいです。特に「月光の聖者達」は本当に感動的、聞き終わった後、一緒に観ていた妻は涙ぐんでいました(妻には歌詞に出てくる「夜明けの首都高」「古いラジオからの切ない”Yeah Yeahの歌”」「ビルの屋上の舞台で巨大な陽が燃え尽きるのを見た」「”月光の聖者達”Come again please」といった言葉の意味は明瞭にはわからなかったはずですが)。
 大きな病気の後ですから、すぐに全快というわけにもいかないでしょうし、今後の活動も少しずつということなのかも知れませんが、それでもあれだけ元気な姿を見せてくれた、聴かせてくれた桑田さんには心からお祝いの言葉を贈りたいと思います。
 桑田さん、テレビ見ましたよ。素敵な歌をありがとうございます。「MUSICMAN」買いました。毎日聴いています。急に無理しないで身体と相談しながらがんばってください。いつの日か、あなたがステージに立つ姿を観客として目撃したいと思っています。もう一度申し上げます、お帰りなさい桑田さん。

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