ジョニー・ウィンターを観に行って参ります。

 ブログ的にお久しぶりです(笑)。
 震災以来落ち着きませんね。以前の日記に書いた計画停電はひとまず終わり、公生活に関してはひとつ山を越えましたが、この季節につきものの人事異動などがあり、別の意味で今も落ち着きません。そして1ヶ月を経過した震災と原発の問題は、直接被災しなかった僕たちの「住民としての生活」にも影を落としています。特に原発は現在進行形のクライシスとして具体的に「影響を及ぼして」いますね。このブログでは個人的な政治思想や考え方はあまり公表しませんが、僕としてはRCサクセションの「カバーズ」を聴きながら怒り悲しんでいるというところです。清志郎さん、あなたは偉大でした。直接関係ないやと決め込んでなにも考えてこなかった(そしてそのツケを今福島の人達に支払わせている)自分を恥じています。
 で、突然話題が変わり(笑)、いよいよ今夜、僕は行って来ます。ジョニー・ウインターのコンサート。場所はZEPP東京
 来日のニュースを聞いたときは本当に驚きました。最近は体調不良も伝えられていて、あのクロスロードフェス(昨年のもの)をレビューしたプレイヤー誌でも「ミストーンが目立った」などと書かれていたので心配していたところでした。また、一昨年に読んだ「ブルース&ソウル・レコーズ」89号の特集記事では、ずっと昔のヘロイン依存症の治療に今でもメタドンを処方されていて、それ自体が麻薬単一条約で麻薬指定されているために持ち込めず来日がかなわない(とジョニー本人が話していた)という話しが載っていて、そういうことではきっと来るのは難しいなと思っていたのです。だから第一報には喜びよりも驚きの方が大きかったです。いろいろなことがクリアできたようですね。よかったよかった。あとは健康状態ですが、これはもうお祈りするしかない、体調不良でドタキャンなんてことがないようにお祈りしていました。
 そして今日です。すでに東京公演は始まっていて、ご覧になった方のブログや報道などを読む限り、いい感じのようです。よかった。ひと安心です。震災後、いろいろなイベントやコンサートなどが中止や延期を余儀なくされているなかで(しかも、原発のこととかあるのに)、来てくれたことに心から感謝したいです。
 今部屋には「Nothin’ But The Blues」が響いています。1977年の作品。このころプロデュースを手がけたマディ・ウォーターズバンドをバックに見事にどっしりしたブルースアルバムです(もちろん御大も参加)。もともとジョニーは激渋ブルースマンというよりももっと元気でギラギラしたロッカー的趣の方が大きかったのですが(ライヴアルバムなんてそうだよね)、ここではマディに歩調を合わせたかのような音楽です。でも随所でギターもボーカルもギラつくのがカッコイイですね。初めて聴いたときは(僕はジョニーに関してはそれ以前の作品から入ったせいで)「ちょっと渋過ぎ」と感じたものですが、むしろ今の彼にこそこのアルバムのような音楽は合っているかも知れません。単に技術や名前ではなく、人生や存在で奏でられる音楽。昨年のボブ・ディランと同様、今回もスタンディングでの鑑賞ですが、なあに始まっちゃえば気にならないね。開演まであと7時間弱。本当に楽しみです。

Nothing But the Blues

Nothing But the Blues