実現してほしい、大自然に響く鐘の音

 仕事がハンパなく慌ただしく、帰宅も遅いし体調も悪い、ヘヴィな日々が続いています。異動以来こんな日が多く、いろいろ思うところはありますが、まあまあ気持ちは張っています。今日は雨模様。こんな日にぴったりの音楽を聴きながら、ふと思ったことを綴ってみます。
 ちょっと前に立ち読みした「ストレンジデイズ」に「こんなロックフェスを見てみたい」というような記事がありました。なにしろ立ち読みなので詳細は憶えていないんですが、例えば「歴代クリムゾンのメンバー総出演」とか「歴代ジェネシスのメンバー」とか、なかなか個人的には食指の動くものが書いてありました。昨年は行き損なった「プログレッシヴ・ロック・フェス」は好評だったようで今年も開催という報せも入っていますし(ジョニー・ウィンターのライヴ行ったらフライヤーもらいました)、そういうフェスがあってもいいですよね。ラウドパークだってあるんだし。
 そういう「特定ファンだけをターゲットにした」フェスもいいんですが、個人的にはそういうアーチストに、普通のロック・フェスに出てもらいたいなあと思っています。ロック・フェスの良い点のひとつに「未知のバンドの演奏が聴ける」ということがあると思います。ふだん若いロックファンがあまり聴かないような、でも素晴らしいパフォーマンスが出現したら、必ず反応があるはずです。
 僕が個人的に実現してほしいなあと思うのは、マイク・オールドフィールドです。本国でもめったにやらない彼のコンサートを、ぜひフジロックで実現してほしいのです。行ったことがないのでフジロックの現場のこと、実はよく知らないのですが、大自然の中で聴くマイクの音楽はさぞや幽玄に響くことになるでしょう。可能ならば、あの「Tubular Bells」を。フル編成のバンドでぜひ。それを若い人達が聴く。「エクソシストのテーマ」程度の認識しか持っていない若いロックファンに、最後まで聴いてもらいたい。良き音楽はきっと良き聴き手の耳に届く、きっと思いがけない素晴らしい体験になるでしょう。若い人達にも、マイクにも。数年前矢沢永吉がロックフェスに出たときに、ふだん永ちゃんを聴かないお客さんたちがそのパフォーマンスに驚き感動したというエピソードを聞いたことがありますが、それと同じことが起こるに違いありません。
 いつも書いていますが、プログレはロック界全体で、なんとなく継子的扱いに甘んじています。そしてプログレのファンもなんとなくそういう扱いを受け入れてしまっています。でも僕はそういう扱いでは満足できない。プログレフェスも楽しそうだし大好きですが、他流試合(?)があってもいいのではないかなと思います。そういう動きがあってこそ、ファン層もマーケットも拡大することでしょう。実現しないかなあ、マイクのライヴ。実現したら老骨に鞭打ってでも観に行きますよ。プロモーター関連のみなさま、ぜひぜひご検討、よろしくお願いします。

Tubular Bells (Dlx)

Tubular Bells (Dlx)