今頃「運命」のCDを買う(笑)

 突然ですがクラシックファンのみなさん(主にクラシック好きになって10年以上経過した方)に質問です。最後に「運命」全楽章通して聴いたのはいつですか?
 ほおら、けっこう昔でしょう(笑)?下手すると1年以上(もっとかな)ブランクがある方がいらっしゃるかも。あまりに有名、あまりに名曲だとかえって聴かないということってありますよね。僕なんかジャンル問わずたくさんあります。で、「運命」。数日前に観たあるテレビ番組で、3人の指揮者がそれぞれこの曲を演奏する模様を観ました。番組も面白かったんですが、久しぶりに曲の(断片)を聴いているうちに、フツフツと湧いてきました、「全部聴きたい」という気持ちが。で、CD棚へ。ところが…。
 ない。「運命」が。正確にいうと「発見できない」(笑)。
 なんかもう、毎度同じこと書いているような気もしますが、散らかりきった屋根裏部屋のなかに「運命」のCDが全部埋もれてしまって出てこないのです。自慢じゃないですがこの曲なら複数枚持っていますよ超一流の指揮者オーケストラで。それが全部見つからないと(笑)。カラヤンベームはボックス持っていたはずなのにそれも出てこない。こんなときに限ってパソコンにも入れていないのでiTunesで聴くこともできない。あーっじれったい!珍しい曲ならともかく、「運命」なんて超有名曲が聴けないなんて、どういうこと!?
 というわけで、昨日仕事帰りに、買っちゃいました(笑)。まさか僕もこの時期に「運命」のCD買いにショップに行くとは思いませんでしたよ。買ったのはたまたま未入手だったバーンスタイン=VPOのもの(録音は1977年)、カップリングは今や「日本一有名なシンフォニー」である第7番。非常に王道、まるでクラシック初心者のような感じでしょ?これでもクラシック聴き始めて35年近くですよ(笑)。ちなみに価格は1200円。さすがにこれ以上の金額は出せませんでした(だって、本当はいっぱい持ってるんだもん)。
 で、聴きました。素晴らしい。演奏ももちろんよかったですが(実にドラマチック)、久しぶりに聴いたせいか、曲自体の素晴らしさも実感できました。有名すぎてかえって褒めにくいような気がしますが、いや、真の名曲でした(当然か)。白状しますが、僕が生まれて初めて買ったクラシックのLP(CDにあらずw)はA面が「運命」B面が「未完成」というものでした。2曲とも題名を知っていたというのが購入の最大動機でした(笑)。まだなんにも知らない中学生でしたが、そして音楽の新の奥深さがわかっていたかは不明ですが、それでも聴きながら「未知の領域」を覗いているような気持ちを抱いたことは事実です。そんなこともちょっと思い出してしまいました。やはり有名曲は故なく有名なわけではないんですね。今頃なに言ってるんだと思われるかも知れませんが、長く音楽ファンをやっていると、こんな喜び(?)もあるんだと実感しました。というわけで、今夜もこれを通しで聴いてから休みます。問題は4楽章全部聴くと高揚してしまって寝つけないかもしれないってことかな(笑)?

ベートーヴェン:交響曲第5番&第7番

ベートーヴェン:交響曲第5番&第7番

 追記 昔から思っていたんですが(そして、以前書いたことがあるかも知れませんが)、「運命」の第二楽章と「フィデリオ序曲」を聴いていると、「ウルトラセブン」を思い出します。どことなく通じますよね、この2曲と「ウルトラセブン」の音楽。裏を取ったわけではないですが、この2曲は間違いなく「セブン」制作時の冬木透氏に影響を与えていると思っています(そういえば円谷英二もクラシックファンだったらしいし)。