中野ブロードウェイで思い出の買い物
三連休、みなさまはいかがお過ごしですか?僕は昨日は僕と妻両家のお墓参りのハシゴをして過ごしました。天気もよく、いい休日でした。
今日は妻とドレミはドレミのお友達と遊園地へ。僕は別行動で、まずは散髪、その後一人で中野ブロードウェイへ。
実はある同人誌を買いにいったんですが(エロにあらず)、それはまだなくて、目的もなくブラブラしたあげく、雑誌を2冊、CDを2枚購入しました。雑誌はギター系もののバックナンバー。どちらもマーティンを特集したもので、1冊はたくさんの楽譜が掲載されていてお得でした。
そしてCD。こっちはまったく想定外だったんですが、偶然通りがかったお店がインディー系やジャーマンプログレあたりの品が豊富なのに惹かれて見ているうちに買ってしまいました。といっても今回は2枚とも洋楽ではなく邦楽でしたが。買ったのはたまの「ナゴムコレクション」と招き猫カゲキ団の「第一歌曲集」。
たまは説明不要ですね。今回買ったのはインディーズ時代の音源を集めたもの。実は彼らのインディーズでのアルバム「しおしお」は(アナログ)で持っているんですが、そのなかの「学校にまにあわない」が僕は大好きでした。その後メジャーから出たアルバムに収録されていた同曲は新録されていて、僕が好きな(非常にアングラな内容の)「語り」がカットされていて残念だったので、このコンピならそれが聴けるだろうと買ってみたのです。で、結論を書きますと「当たり」でした。バッチリ入っていました。
購入後すぐにiPodに入れて、夕方犬の散歩中聴いたんですが、いくぶん気温が下がった秋の夕暮れに聴くこの曲は実に見事にハマりました。昔聴いていたときは気づかなかったのですが、やはりこのバンド、ただものではありませんでした。音の選び方も演奏も非常に独特。そして歌詞の言葉にも、深い文学性と才覚を感じます。僕はイカ天出身バンドのほとんどに、強い興味を持たないんですが、たまは別格でした。
そしてもう1枚。こっちは若干の説明が必要かな?これはあのゼルダの小嶋さちほと高橋佐代子によるグループ外ユニット。1984年のリリースで、オリジナルは10インチアナログディスクでした。
「Carnaval」にも今イチピンとくるものがなく、かなりの人気に反して大して興味もなかったゼルダですが、なぜか入手した招き猫カゲキ団には「来る」ものを感じました。ジャケットのそれらしいビジュアルが琴線に触れたのかも?本家ゼルダではなく、僕はこのレコードのファンになりました。そしてこの独特の世界は、レトロ調の衣装を脱ぎ、サードアルバム「空色帽子の日」という形で本家の音楽のなかに生まれ変わりました(いや、あくまで僕の主観でね)。実際「空色帽子」以後のゼルダはそれまでの彼女らよりもずっと自由に振る舞っているようです。
僕は正確には、ゼルダに関しては「空色帽子の日」以後のファンということになるんですが、より正確にいうと「招き猫カゲキ団」から彼女らの音楽を愛するようになったのです。10インチアナログ、4曲入り、しかもインディーズということで最初から期待していなかったCD化、少し前に「なった」というニュースは知っていましたが、まさか今日店頭で巡り会えるとは思いませんでした。これまた帰宅後すぐに聴いてみましたが、今聴くとレトロ調の部分よりも、あの独特の浮遊感のほうに惹かれます。「天衣無縫」といってもいいかも知れません。それっぽい雰囲気の音楽は当時も今もインディー系女性アーチストに多いですが、この後のゼルダの活動が証明しているとおり、彼女たちは本物だった。そう思います。
今日買った2枚は、洋楽が本業(?)の僕にしては珍しく個人的な思い入れがある邦楽アーチスト(しかも、どちらもインディーズ)でした。たまは社会人になってからですが、招き猫は学生のころ買ったもの。聴いていると当時のことを思い出します。大学の劇研や文学系、評論系のサークルのメンバーとつるんだり、バンド関係の交遊があったり。青臭いといえばどのとおりですが、そこもまた僕の通ってきた道なんだと思います。
やっと秋らしくなってきた南関東ですが、今日は思い出も「こみ」で、少し懐かしく切ない気分です。
- アーティスト: たま,柳原幼一郎,石川浩司,滝本晃司,知久寿焼
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2005/08/24
- メディア: CD
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- アーティスト: 招き猫カゲキ団
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