ビートルズ関連三題噺

 今日はビートルズ関連の雑感です。
 週刊モーニングに連載中の「僕はビートルズ」。僕のまわりのビートルズファンには概ね不評のコミック。まあ「時空を越えてパクる」という筋立てはなかなかファンの共感は得にくいですね。僕も個人的に納得できない部分が多く、そんなに面白いと思わないままなんとなく断続的に立ち読みだけしていました。ストーリーはついにイギリスに舞台を移しましたが、そこでついに、主人公たちの前に「本物のビートルズ」が姿を現します(いや、主人公たちはビートルズと名乗っていませんが)。主人公たちが先に発表してしまったために本来のレパートリーを奪われた(?)ビートルズが、本来の歴史では存在しない「214曲目のビートルズナンバー」を演奏します。
 まあ、突っ込みどころは多いんですが、それはそれとして、「本物」が現れて演奏する、そのさまを眺めていたら、ちょっと感動してしまいました(ビートルズの4人の顔があんまり似ていないところは置いといてw)。コミックにも描かれていましたが、「本物の才能」と「コピー」のもつ格の違いに、主人公たちが感動しつつ思い知るところは、いろいろな意味で共感できました。作品全体としては好きではないですが、この部分では僕も主人公たちも同じ気持ちになれたかも知れません。
 数日前、なにかの音楽番組に虎舞竜が出演して、あの「ロード」を歌っていました。僕は彼らのファンではないのでなんとなく眺め始めただけだったんですが、よく画面を観てみたら、ちょっと面白いものでした。バンドのメンバー全員、初期ビートルズのようなグレーのスーツを着ていました。そこまでなら「コスプレかあ」という感じですが、持っている楽器もビートルズ仕様のようだったのです。ちゃんと確認できたわけではないんですが、画面で観る限りアコギはギブソンのJ-160E(ジャンボ)、ギターはグレッチのデュオ・ジェット、ドラムはよくわからなかったんですがラディッグのようでした。そしてベース、これは有名なバイオリン・ベースではないセミアコ(ヘフナー500/5か?)。そして実際には弾かれませんでしたが、舞台にはリッケンバッカー325とレゾネット・フォーチュラマ(と思しき)ギターが飾ってありました。なかなかマニアックな品揃え(?)。先にも書きましたが僕はこのバンドのファンではないので演奏そのものには特に印象がないんですが、このこだわりぶりには驚きました。これはバンド側の意向だったのかな?音自体に特別なビートルズらしさは感じませんでしたが。
 最近「Beatles For Sale」のバンドスコアを買いました。ずっと弾いているギターですが、さすがに「いつまでもEとAとDのローコードばかりじゃまずい」と思い立ち、真面目に取り組みしはじめたのです。「赤盤」のスコアは持っていたので「All My Loving」などは練習していたんですが、今になって「For Sale」を練習しようと思い立ったのには、あの2009年のリマスターが理由です。あのときに買ったアルバムのなかで、僕が一番聴いたのが「For Sale」なのです。全体に音が良くなったんですが、特にギターの音色が素晴らしい。カジノが来る前の「初期ビートルズ楽器」の集大成的なもので、聴いていると沸々と「弾きたい」と思わせてくれます。で、改めて練習しようと思って購入したと。
 実際には気が向いたフレーズをえっちらおっちら、タブ譜に目を凝らしつつ歩んでいる感じで、永遠に完成しそうにありませんが(これは一流の芸術家がいう「芸術に終わりはない」とかいう発言とは意味が違いますよ念のためww)、自分で弾くようになってから改めてCDを聴くと、今までよりも曲を身近に感じます。以前も書きましたが、このアルバム、ジョージのギターや歌声が本当に生き生きしていますね。このころからジョージのギターは見事に歌っています。「ビートルズでジョージを聴くならこれ!」と思えます。本当にヘタなのでおこがましい書き方になってしまいますが、つっかえながらでもジョージの弾いたフレーズをなぞれたら、それだけで僕は嬉しいです。

BEATLES FOR SALE

BEATLES FOR SALE