追悼 ジム・マーシャル氏

 ジム・マーシャル氏死去の報がありました。享年88。
 ロックに対する(いくぶんステレオタイプですが)一般的なイメージに「レスポールにマーシャルで大音量」というものがあります。この組み合わせがエリック・クラプトンによって「発明」され、ジミー・ペイジらに受け継がれ、その後のロックの視覚的・聴覚的イメージを決定づけました。視覚的なものは今は置いておいて、その音の「質」と「大きさ」が、今僕たちが知っていて愛しているロックの典型のひとつになったということが重要です。ギターももちろんですが、出力される音がたくさんの演奏家の才能を解放し、ファンがその音楽に感動し喝采を送ったということを考えると、改めてマーシャルの偉大さを感じずにはいられません。
 ロックも50年を超える歴史を誇るようになりましたが、その歴史のなかには幾人もの、「後世に決定的な影響を与えた偉人」がいます。素晴らしい名曲を作り、演奏した音楽家たちだけではありません。ジム・マーシャル氏ももちろんその偉大な先人のひとりだったでしょう。ロックのイメージや音作りも多様化しており、これからも変化・発展が続くでしょうが、大きな幹のひとつとして、マーシャルのあの偉容と音は、変わらず愛されていくことでしょう。謹んでご冥福をお祈りいたします。

永遠の詩(狂熱のライヴ) 最強盤

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Blues Breakers

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