今日は小ネタ 上半期終了で音楽雑感 

 気がつけば今日で6月も終わり。あっという間に今年も半分終了です。仕事は、長時間の拘束はなく(というか、昨年がひどかったので今年は意識して早めに上がるようにしている)、その意味では普通ですが、仕事自体はずっと神経に堪えるようなモノが多く、帰宅するとグッタリです(苦笑)。でもまあ、このご時世でお仕事ちょうだいできるだけでもありがたいし、幸い家族の健康等にはこれといった問題もないので、概ね凡庸に平穏という感じですね。
 というわけで、今日はなんとなく最近の、音楽関係の雑感を。
 テレ朝で放送中の「仮面ライダーフォーゼ」、偶然初回から観てしまい、そのままずっと観ているんですが、そこそこ面白いです。学園もので明るいムードなので最初は戸惑っていたんですが、今は(娘も一緒に)楽しんでいます。ところでつい最近、そのサントラ第2弾が出て、僕は入手しました。観ているとはいっても劇中音楽にはさほど興味がない僕がこれを購入した理由は、「がんばれ、はやぶさくん」が収録されていたから。これはなにかと言いますと、本編で主人公のひとりであるユウキ(という女子高生)が歌った歌なのです。宇宙オタクという設定のユウキが、あの小惑星探査機「はやぶさ」のカブリもの(!)で歌い踊るもの。明るい曲調で、なんだか不思議に印象に残るものながら、劇中では中途半端な形での放送だったので(歌っている間にストーリーが進んでしまい、歌そのものはBGM化してしまっている)、気持ちがすっきりせず、「ちゃんと聴きたい!」と思っていたものなのです。どうもそう思っていたファンは多かったらしく、めでたく正式リリースとなってくれました。これで晴れてフルコーラス(とはいっても2分もありませんが)聴けました。期待どおりの内容で大満足です。これを聴きながら娘と一緒に「ぼくの名前ははやぶさくぅーん♪」と歌って踊っています(笑)。ああ、幸せ(笑)。
 先週の「ミュージック・ステーション」出演時にはトラブルがあって残念だったリンキン・パークの新作「Living Things」は良かったです。ここ2作ほど「ファースト、セカンドの音楽から離れてしまった」という感じの彼らでしたが、それがちゃんと形になって来たという感じです。「昔に戻った」というよりも「実験や試行錯誤の末、自分たちの立ち位置を明確にした」という感じ。特にメロディの充実ぶりは見事。ボーカルも含めて素晴らしい出来です。実際売れているそうですが、こういう名作はむしろ、僕よりも年長の音楽ファンの皆さんで、「最近の音楽は良くない」と思っておられる方に聞いてもらいたいですね。ちょっと前のシガー・ロスにしろジャック・ホワイトにしろ、現代のスターたちもちゃんと素晴らしい活動をしているわけで、そういう部分にも目を向けていただきたいです。聴けば絶対にわかるはずですから。僕はもう、こういう作品を聴けるのが嬉しくてしょうがないです。
 デビュー50周年を迎える我らがザ・ビートルズ、その来日から今年で46年経ちました。昨日が羽田に降り立った日で、今日30日は公園初日でしたね。実は某SNSで、僕の知り合いの間でこの話題が盛り上がっています。実際に武道館に行かれた方もいらっしゃって、それぞれ思い出を語ってくださっています。なんだかんだいっても、あの伝説の舞台を実際にご覧になったということはすごいことです。ビートルズの来日のとき、僕はまだ乳児でした。僕がビートルズを知るのはその10年後、そして今日まで来ているわけですが、もうそんなに時間が経ったかという感想とともに、そんなに時間が経過してもみんなの心をつかんでいる我らがFab4の底知れない力も感じます。つい最近、とても熱心なファンのみなさんとお話しする機会に恵まれましたが、みなさんの熱い思いを聞くにつけ、ビートルズファンであることの喜びを感じます。この調子でデビュー50年も盛り上がりたいな。
 アマゾンをザッピングしていたら、アトランタ・リズム・セクションの名作ライヴ「Are You Ready!」がリリースされたそうです。これは嬉しい!高校生のときに聴いて、そのときは価値がわからず手放してしまっていたものなので、やっと実現した再発は嬉しいです。まだ未入手ですが、ぜひ聴きたい。今聴いたらどんなふうに聴こえるかな?
 最近「THE DIG Special Edition スモール・フェイセス」(シンコー・ミュージック・エンタテイメント)を買いました。これはよかったです。基本的にはバンドのバイオと資料で構成されたものですが、メンバーへのインタビュー再録もあるし(ロニー・レインの来日時のものまである!)、スモール・フェイセスからフェイセス、ハンブル・パイなどを中心とした紹介の仕方も簡潔で要を得たものでした。過度にモッズ的側面を強調せず(もちろんそういう部分への言及もありますが)、音楽と、それを作った人たちにフォーカスを当てた、読みやすくわかりやすい良書でした。ケニー・ジョーンズへの言及も、ザ・フー関連書籍での失礼な書きぶりとは違って好感の持てるものでした。
 冒頭に石井達也氏による、いつまでも彼らをモッズという視点からばかり捉えることからの脱却を呼びかける文章があり、それに続いてスティーヴ・マリオットへの(スモール・フェイセス脱退直後の)インタビュー、そして巻末はロニー・レインと山内テツさんの紹介で締めるという構成も、グループに対する編集者の愛情を感じさせます。そしてもちろん、たくさん掲載された写真の見事なこと。以前「世界一フォトジェニックなバンドはフェイセスだ」と書きましたが、本当にカッコいい写真が(スモール・フェイセスやハンブル・パイも含めてです)多数見られます。ついでと言ってはなんですが、所属していたイミディエイトについても(簡単にですが)解説があるのも嬉しいところ。これは買いです。ファンのみなさんはもちろんですが、60年代の英国ポップスに興味がある方、イギリスの音楽家にとってアメリカ音楽がいかに重要な存在かを知りたい方にもおすすめです(スモール・フェイセス脱退後のマリオットがザ・バンドの「Music From Big Pink」を愛聴していたという事実は驚きでした。クラプトン、ジョージ・ハリスン、そしてマリオットも、ほぼ同時にこのアルバムを聴いていたことになるわけで、改めてあのアルバムの影響力を感じます)。
 なんだかまとまりのない文章ですみません。実は今日、あのストーンズ・バーを飲んでいて、ちょっと酔っぱらっているんですよ(僕はもともと下戸で、自宅で晩酌なんてめったにしないんです)。そんなわけで、変てこな日記ですが、下半期もどうぞよろしくお願いします。ではでは、おやすみなさい。
 追記:最後にひとつ。昨日帰宅途中にジョン・メイヤーの新譜を買いに行ったら、「売り切れました」と言われてしまいました。CD売れないとか音楽離れとは言われている昨今ですが、ちゃんと「売り切れ」る新譜があるんですね(まあ、通勤途中の普通のショップなので入荷数自体が少なかったのかも知れませんが)。遊手できなかったのに、ちょっと嬉しいです。