桑田さんのベストでベンちゃんに再会!

 桑田佳祐さんのベストアルバム「I Love YOU –now & forever-」がリリースされました。買った方も多いんではないかな?桑田さんの編集盤はこれが初めてではないのですが、今回はKUWATA BAND名義のものはなく、基本的に桑田さん個人ものばかりでした。新曲も、貴重な初ソフト化音源も収録されています(例のクリスマス特番でのユーミンとの競演曲。ああ、でもこれは欲を言えば、番組丸ごとソフト化してほしいですよね)。ポップであると同時にシリアスでもあるという桑田さんの魅力が詰まっています。2枚組の後半「月光の聖者達」からラストにかけての選曲と曲の並びは、歌詞を噛み締めて聴くと感動的です。
 とまあ、ここまでが前フリ(笑)。
 今回僕は限定盤を買いました。4曲入りボーナスディスクがついているやつ。これにはローウェル・ジョージへのトリビュートアルバムに収録された曲や「音楽寅さん」からの音源などが入っているんですが、僕がピンと来た、そして限定盤を手に取った最大の理由は1曲目の「六本木のベンちゃん」でした。ご存知ですか?あの小林克也のユニット「小林克也&ザ・ナンバーワン・バンド」のファーストアルバム「もも」に収録されていた曲です。
 僕、この曲がものすごく好きなんですよ。GS風のアレンジで、小林克也さんと桑田さんが低音でデュエットするというもの。で、その歌詞と曲全体を貫く「色」が妖しくて、なんともいえず好きだと(笑)。途中に挿入される2人の会話もイイです。ごく普通の会話なのに、普通じゃない(笑)。作詞は小林さんと桑田さんのペンネーム「嘉門雄三」(作曲は嘉門の単独名義)。僕は「もも」をアナログでもCDでも持っていて、ずうっと大好きな曲だったんですが、桑田さん名義の作品はなかったので、初めて存在を知った若いファンの方もいらっしゃったのではないかな?ともかく、こうして再び光が当たってくれてとても嬉しいです。こういうアルバムはまず限定盤が売れますから、みんな今聴いているんでしょうね。なんだか嬉しいな(笑)。
 最近はメディア露出も多く、ツアーも発表された桑田さん。あのご病気も予後がいいのでしょうね。お身体に気をつけて、これからも素敵な音楽を聴かせてほしいと思います。もちろん「六本木のベンちゃん」みたいなものコミでお願いしますね(笑)。

I LOVE YOU -now & forever- (完全生産限定盤)

I LOVE YOU -now & forever- (完全生産限定盤)

 追記:小林克也&ザ・ナンバーワン・バンドの「もも」は、非常に内容の濃い作品です。有名な「うわさのカム・トゥ・ハワイ」以外にも、日本語で歌う「Honky Tonk Women」(「港の女」)や、ニワトリが「フライドチキンになりたくない!」と叫ぶラップ、スネークマン・ショー直結のネタ系楽曲など、問題作満載です。このユニットは現在編集盤のみ入手可能なようで、「ベンちゃん」もそこで聴けますが、ぜひアルバム単位で再発してもらいたいです。
ももんこ

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