50年前の今日、レイルウェイ・ホテルで…

 最近始めたフェイスブック、まだ全然使いこなせておらず、タイムラインに時々写真をアップしているだけなんですが、好きな音楽にザ・フーを選んだところ、フーのオフィシャルページから投稿が観られるようになりました。これがけっこう楽しいです。なにしろファンだしね。「ロング・グッドバイ前の最後のツアー」の進捗もよくわかります。全く便利な世の中になりました(笑)。
 そして今日、オフィシャルページからある投稿がありました。「11 August 1964.An historic day in Who folklore」という出だしで。50年前の今日、あのキット・ランバートとクリス・スタンプがザ・ハイ・ナンバーズのライヴをフィルムに撮影した日だと書かれていました。場所はあのレイルウェイ・ホテル。
 ちなみに50年前の8月11日は火曜日、このころザ・ハイ・ナンバーズは火曜日のレギュラー出演者でした。まだまだローカルなものながら、そこにはすでに熱狂がありました。ギターのフィードバックも。
 そう、ザ・ハイ・ナンバーズとは後のザ・フー。映画「Amazing Journey」には「1964年8月」というテロップとともにレイルウェイ・ホテルの演奏が登場しますが、あれはこの日撮影されたものなんでしょうね。このときすでにビートルズストーンズもスターで、ザ・フーは後発組のひとつなんですが、いよいよこれから飛び立つという瞬間をとらえた、貴重な映像です。
 それから50年。振り返ってもものすごく長い道のりですが、本人たちにとっては途方もなく長く、そして未知の旅だったに違いありません。大衆音楽は1960年代に大きくその性質を変え、それ以前には考えられないほどの規模と価値を持つようになりましたが、ザ・フーもまたその変革に大きな役割を果たしました、なんて今更僕が書くまでもないですが、本当にすごいことだと思います。
 今これを書きながら、久しぶりに「Amazing Journey」を観ています、ついさっき上述のレイルウェイ・ホテルの演奏シーンが流れました。まだまだ演奏はおとなしいですが、すでにメンバーはあの4人で、演奏にも個性が出ています。撮影をしたキットとクリスは、自分たちが撮影したフィルムがその後50年も価値を持ち続けるなんて想像したかな?映っているバンドのメンバーはどうだろう?そう考えるとちょっと可笑しく、そしてとてつもなく感動的です。50年後のその日、英国から遠く離れた極東の国でそれを観ているファンがいるなんて、タイムマシンに乗って「その日その場所」に行って、ピートとロジャー、ジョン、キースに教えてあげたい気分です。きっと信じてもらえないでしょうが(笑)。