今年もやって来たクリスマス(ベラフォンテとリンゴ・スター)

 先週の末に、仕事関係でちょっとしたことがありました。それは一応「いいニュース」で、僕としても嬉しいんですが、そのせいで(?)仕事のペースがちょっと狂ってしまいました。人にあったり電話やメールが来たりで、そっちで時間を取られてしまい、仕事が進捗しません。今日はさすがになんとか通常モードに戻ったんですが、戻ったら戻ったであれこれ突発の処理が飛び込んで来たりして落ち着きません。
 そんな感じでバタバタの数日を過ごしているんですが、気がつけば世の中すっかりクリスマスですね。最寄り駅の近くもイルミネーションが光っているし、自宅の近くでも電飾を光らせているお宅がちょくちょくあります。なんだかんだいってこういうムードは嫌いじゃないので、見ていると楽しくなってきます。うちでも電飾はしないですが、妻とドレミが寝室の窓ガラスに何か貼っています(半透明のグミみたいなシール。サンタやクリスマスツリーや星の形をしています。なんていうか不明。何か、としか表現しようがありませんw)。
 そしてもちろん、クリスマスソング。今年もいっぱいiPodに詰めて聴いています。今年の個人的トレンドはハリー・ベラフォンテ。彼のクリスマス・アルバムは、静謐なムードそのもの。元々歌の上手さは間違いない人ですが、バックは非常にシンプルで音数も控えめ。曲はけっこう多彩ですが、全体の雰囲気は静かで豊かなものです。それにしても柔らかく美しい歌声だなあ。ハリーのアルバムは、今はどこででも気軽に買えるものではないですが(大型店でも棚にあるのはベストばかり)、手元に置く価値のあるアルバムだと思います。
 そしてもう1枚よく聴くのはリンゴ・スターの「I Wanna Be Santa Claus」。こちらはハリーのものとは対照的に賑やかで楽しげ。ビートルズのメンバーはそれぞれクリスマス・ソングをリリースしていましたが、リンゴはアルバムです。スタンダードのクリスマス・ソングビートルズの「Christmas Time Is Here Again」のセルフ(?)カヴァーなどもあり、文字通りパーティのような楽しさ、「Littele Drummer Boy」なんてリンゴのドラムが思いっきり堪能できるカッコイイアレンジです。
 僕が特に好きなのはリンゴのオリジナル「Dear Santa」。アルバムのタイトル曲では「サンタになって空を飛び回って世界中の子供達にオモチャを配りたい」と歌っていたリンゴが、この曲ではサンタに向かって、クリスマスがやって来たことを喜びながらこう歌います。「親愛なるサンタさん、僕に新しいオモチャはいらないよ。僕はもう持っている。どうかそれを誰か他の子にあげておくれ。親愛なるサンタさん、新年を迎える世界に愛と平和を運んでおくれ。それが僕の願いだよ」リンゴは決してジョンのようなメッセージメーカーではありませんが、この曲を聴くといつもリンゴの人柄に触れたような気持ちになります。アルバム全体も最近のリンゴらしい良質のプロダクションで、隠れた名盤です。
 こんなにいいアルバムなのに、ハリー同様こっちもなんだか店頭で見かけなくなってしまいました。このまま埋もれさせるのはもったいない作品だと思います。以前ビートルズクリスマス・ソングのことを書いたときも書きましたが、ジョンやポールだけでなく、この季節になったらビートルズ関係のクリスマス・ソングがあちこちで聴けるようになってくれたら嬉しいな。

Harry Belafonte Christmas

Harry Belafonte Christmas

I Wanna Be Santa Claus

I Wanna Be Santa Claus